研究課題/領域番号 |
19K18776
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
村山 公介 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20825418)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 慢性炎症性疾患 / IgG4関連疾患 / IgG4関連涙腺・唾液腺炎 / Tfh細胞 / CD8陽性Tfh細胞 / 濾胞ヘルパーT細胞 / CD8 / 慢性炎症 / 扁桃 / 細胞傷害性T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
IgG4関連疾患(IgG4-RD)を含む免疫疾患の背景には慢性炎症に伴う病態の複雑化があり、その病態は不明な点が多い。我々はIgG4-RD患者の顎下腺病変部位に多数の濾胞ヘルパーT(Tfh)細胞が浸潤し、強力にB細胞からのIgG4抗体産生を誘導することを発見・報告した。また病変部位のTfh細胞は高率にCD8・グランザイムが陽性で細胞傷害活性を持つことを発見した。この結果からCD8陽性Tfh細胞がIgG4-RDの病態形成に重要な役割を担っていると考えた。本研究では、CD8陽性Tfh細胞の慢性炎症性疾患の病態形成における役割を明らかにし、難治性免疫疾患の病態解明をすすめていくことを目的としている。
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研究成果の概要 |
IgG4関連疾患の病態解明をすすめるため、IgG4関連涙腺・唾液腺炎(IgG4-DS)の顎下腺病変部に高率に存在しているCD8陽性濾胞ヘルパーT(Tfh)細胞の解析を行い、IgG4-DSにおけるCD8陽性Tfh細胞の役割を明らかにした。 CD8陽性Tfh細胞は自身のメモリーB細胞に対する細胞傷害能を有する新規のTfh細胞サブセットであり、慢性炎症環境においてCD8陰性Tfh細胞より分化誘導されることを示した。 上記の結果から、CD8陽性Tfh細胞はIgG4-RDにおいてIgG4を異常産生するメモリーB細胞を傷害することで病勢の収束に寄与していることが推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の検討において全Tfh細胞に占めるCD8陽性Tfh細胞の割合が末梢血中IgG4値や罹患臓器数と逆相関することが示されたため、顎下腺病変の解析からIgG4関連疾患の全身的な重症度予測が可能となる可能性がある。 また、CD8陽性Tfh細胞は健常小児扁桃にも比較的多く存在していることが我々の解析で確認されたため、健常者におけるCD8陽性Tfh細胞はメモリーB細胞の傷害を介して抗体産生制御の恒常性維持に寄与していることが推察される。 疾患特異的なCD8陽性Tfh細胞が存在すると仮定した場合、これを制御することで自己抗体産生メモリーB細胞を制御し新たな治療に結びつけることが出来る可能性がある。
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