研究課題/領域番号 |
19K18778
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
高野 学 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (00812744)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 腫瘍溶解ウイルス / 口腔癌マウスモデル / HF10 / 頭頚部癌 / モデルマウス |
研究開始時の研究の概要 |
近年、悪性腫瘍の新規治療法としてウイルスを癌細胞に感染・増殖させ腫瘍を破壊する「腫瘍溶解ウイルス療法」の開発が期待されている。我々は名古屋大学で分離した抗腫瘍単純ヘルペスウイルスHF10の様々な癌における抗腫瘍効果をモデルマウス等を用いて明らかにしてきた。本研究では発癌作用を持つ薬剤4-ニトロキノリン-1-オキシドに着目し、新たな頭頚部癌モデルマウスを樹立し、HF10の抗腫瘍効果を検討する。さらに遠隔転移モデルを作成し、HF10を原発巣に投与することにより誘導された全身性の抗腫瘍免疫活性による遠隔転移病巣への抗腫瘍効果も検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では発癌作用を持つ薬剤4NQOに着目し、新たなマウス由来の口腔癌細胞株NMOC1を樹立し、またNMOC1を利用し舌癌マウスモデルを確立した。また口腔癌マウスモデルにおけるHF10の治療効果を評価したところ、HF10は腫瘍細胞で増殖し、in vitro、in vivo共に良好な抗腫瘍効果を認めた。さらに腫瘍内浸潤リンパ球の変化を認めており、HF10による抗腫瘍免疫の増強が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で樹立した舌癌マウスモデルは安定して形成され、また正常な免疫能を持つ独自の口腔癌モデルであり、今後の頭頸部癌基礎研究に応用が可能と考えられた。また口腔癌マウスモデルにおけるHF10の治療効果を評価したところ、良好な抗腫瘍効果を認め、HF10が口腔癌の治療に有望な薬剤であることが示された。これらより本研究が頭頸部癌におけるウイルス療法の臨床応用への基盤になると考えられた。
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