研究課題/領域番号 |
19K18789
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立総合病院(救急診療部、循環器病診療部、がん診療部、臨床診療部 (2020-2022) 滋賀県立総合病院(研究所) (2019) |
研究代表者 |
金沢 佑治 地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立総合病院(救急診療部、循環器病診療部、がん診療部、臨床診療部, 臨床診療部, 医長 (20524367)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | odd ball task / odd ball task / 脳波との同時計測 / 近赤外分光法 / 聴皮質活動計測 / 信頼性 / 運動野 / 妥当性 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、近赤外分光法(NIRS)による聴覚野活動の評価を行うことによって、聴覚活用状況を推測できる可能性が示唆されている。NIRSはヘッドキャップの装着とプローブの設置のみの操作で簡単に計測でき、臨床応用の可能性が期待されている。 しかし、NIRS計測では課題施行中に同期して自律神経活動などのノイズが混入しやすく、計測が不安定となりやすい。 本研究では、聴覚課題を行っている間のNIRS信号について、信頼性の高いデータ採取を可能とする実験系を確立し、高い再現性をもって聴覚野の活動を抽出できるかについて検討してみたい。将来的には難聴患者の聴覚活用状況を高次脳機能の観点から簡便に評価することが可能となる。
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研究実績の概要 |
本研究では脳機能イメージング、特に近赤外分光法(near-infrared spectroscopy, 以下NIRS)による聴覚検査としての診断的意義を検討した。具体的には、定常状態を一定に保つために、restingの時間を調節する、計測データを被験者にフィードバックする、などの手法を用いて信頼性の高いNIRS計測を行う実験系を確立すること、既存の臨床指標を用いて得られた聴覚野におけるNIRS信号の臨床的指標としての妥当性を明らかにすることである。また、本研究では、聴覚野におけるNIRS信号から、自律神経活動によって起こる信号を、数式をもちいて分離するアルゴリズムを用いることで、信号ノイズ比を高めて実験を行った。正常成人6名に対し、気持ちを落ち着かせることを事前に伝えるだけでなく、実際のNIRS信号の波形を見せてフィードバックを行ないながら、基線が安定するようにコントロールできるかを試みながら、繰り返し実験を行った。6名中3名においては、聴覚課題に伴うNIRS信号の変化がはっきりと認められた。一方で、3名においては、課題とは全く無関係にNIRS信号が変動していた。この原因として、定常状態(rest)時の波形を安定化できなかったために、計測がうまくできなかったことが考えられた。今後はNIRS信号の臨床的意義について検討するため、上記で得られた聴覚課題に伴う聴覚野の活動の指標であるβと既存の臨床的指標(純音聴力検査や語音聴力検査)の相関分析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の流行により、被験者のリクルートが行いにくい状況があるため
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19の影響が緩和されたため、被験者のリクルートにより研究が進捗すると予想している
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