研究課題/領域番号 |
19K18794
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
井田 翔太 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (00814211)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 頭頸部扁平上皮癌 / 循環癌細胞 / HPV / CTC / heterogeneity |
研究開始時の研究の概要 |
癌の最終診断は、組織生検によって行われることが多く、場合によってはリスクを伴うことや部位によっては不可能なことがある。癌患者の末梢血を利用した癌の診断方法であるLiquid biopsyは、①迅速、②簡便、③非侵襲的、④繰り返し可能、⑤病変部位に無関係に施行可能なことがその特徴であり、このような方法が確立されることで、新しい癌の臨床検査となり得る可能性がある。
|
研究成果の概要 |
循環癌細胞の解析は、新しい癌の診断・評価法であるliquid biopsyの観点から注目を集めている。今回、頭頸部扁平上皮癌の循環癌細胞の生物学的特徴・意義や臨床因子との関連についてHPV(ヒトパピローマウィルス)関連癌・非関連癌の観点から比較を行った。HPV関連癌と非関連癌との間には、循環癌細胞における遺伝子発現(上皮間葉系移行や免疫チェックポイント関連の分子)等の分子生物学的性質に一部差があることが明らかになった。またCTCsにおける一部の遺伝子発現レベルと予後の間に関連を認め、予後予測のバイオマーカーになりうる可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、癌の直接的な診断は組織生検による検査が最も重要とされるが、組織生検は観血的処置であり、患者さんへの侵襲は大きい。liquid biopsyは通常の血液検査と同様の手順で行うことができるため低侵襲であり、血液中の循環癌細胞を解析し癌の性質や予後を予測できることは今後の癌治療において大きな恩恵をもたらすと考えられる。今回の頭頸部扁平上皮癌における循環癌細胞の解析でも、HPV関連癌-非関連癌の間で分子生物学的性質の違いや予後との関わりが明らかになり、今後の実臨床での検査への応用が期待される。
|