研究課題/領域番号 |
19K18796
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岸本 めぐみ 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (20833396)
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研究期間 (年度) |
2021-11-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 嗅神経 / 嗅上皮 / 再生 / サロメテロール / βアドレナリン受容体 / 嗅覚 / β2アドレナリン受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
β2アドレナリン受容体は、嗅覚受容体と相当性の高いGタンパク共役型受容体であり、cAMP産生を誘導し嗅神経の再生に寄与していると考えられている。本研究では、嗅上皮傷害後の再生過程においてβ2アドレナリン受容体刺激がどのような影響を及ぼすかを明らかにすることを目的とする。この目的達成のため、メチマゾールによるマウス嗅上皮傷害モデルの再生期にβ2アドレナリン受容体作動薬の点鼻投与を行い再生過程を観察する。本実験を通じて嗅神経の再生過程におけるβ2アドレナリン受容体の関わる分子メカニズムを解明し、嗅覚障害に対する新たな治療法としてβ2アドレナリン受容体作動薬点鼻の研究開発を目標とする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、メチマゾールによる嗅上皮傷害後の再生過程におけるβ2アドレナリン受容体シグナルの役割を啓明することである。 前年度はサロメテロール点鼻群の組織学的解析中を行い、成熟嗅細胞、細胞増殖マーカー陽性細胞、好酸球および嗅上皮厚についての定量解析を行ったが統計学的有意差はみられなかった。サロメテロール点鼻後の組織学的変化は個体差でのバラつきが大きく、鼻腔組織内でのサロメテロ―ル濃度が安定していない可能性が否定できなかった。現在、サロメテロールの腹腔内投与群の組織学的解析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
メチマゾールの点鼻などで既に確立せれている点鼻法であるが、サロメテロール点鼻後の組織学的解析から、個体差が大きいことが明らかとなった。鼻腔組織内のサロメテロ―ル濃度が不安定である可能性が否定できなかったため、現在サロメテロールの投与法を腹腔内投与に変更し解析をおこなっている。一方、嗅球のin vivo imagingのためのwindow作成は既に確立できており予定より早く進展している。実験全体ではおおむね順調に伸展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、鼻噴霧ステロイド剤であるフルチカゾン点鼻群の組織学解析を行い、サロメテロールの効果を検討する。また、嗅細胞軸索末端に蛍光色素を発現するトランスジェニック(Tg)マウスを用いて嗅球でのin vivo imagingを行い嗅神経再生過程を明らかにする予定である。
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