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遺伝子改変マウスによる、加齢性難聴の内耳免疫メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K18807
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
研究機関岡山大学

研究代表者

藤本 将平  岡山大学, 大学病院, 医員 (00816712)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2020-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2019年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワード加齢性難聴 / ノックアウトマウス / Fkbp5 / Mif / 次世代シークエンサー / RNA-seq / 遺伝子発現 / 内耳免疫
研究開始時の研究の概要

加齢性難聴の病態解明・予防法の確立は、超高齢化社会において重要な課題である。これまでの疫学データでは、慢性炎症や免疫機能が、加齢性難聴の発症に影響するとしめされており、内耳免疫は、なんらかの分子メカニズムで加齢性難聴の病態にかかわると考えられる。当研究では、免疫機能を制御する遺伝子であるFkbp5やMifの、ノックアウトマウスの加齢性難聴と、老化過程の内耳形態の検討や、内耳での遺伝子発現の網羅的解析を行う。また、野生型老齢マウスにおいても、加齢性難聴と内耳免疫の関わりを、遺伝子発現解析などにより解明する。本研究は加齢性難聴の研究と診療に、内耳免疫を切り口とした大きな波及効果をもたらす。

研究実績の概要

令和元年度には、老齢Fkbp5ホモノックアウトマウスの聴力を測定した。1年齢のFkbp5ノックアウトマウスの、クリックABRによる聴力閾値は63.8±16.6 dB SPL(平均±標準偏差、n=8)で、同年齢の野生型マウス(66.9±13.6、n=8)と有意差はなかった。Mifノックアウトマウスについては9カ月齢以降には野生型マウスよりも高度の加齢性難聴を呈すると、我々のこれまでの実験で示されている。そこで次に1年齢の野生型マウスが、6週齢の野生型マウスと比べて有意な加齢性難聴を呈すると確認し、その蝸牛での遺伝子発現を検討した。
加齢性難聴を呈した野生型マウスの蝸牛でのFkbp5、Mifの発現量は、RNA-seqによるデータでは、6週齢野生型マウスと大差なかった。Fkbp5、Mifの加齢マウスでの発現量は、若年マウスの1.02倍および0.99倍であった。また、加齢性難聴を呈する蝸牛で、若年マウスの蝸牛と比べて発現量が2倍以上、あるいは1/2以下に変動する遺伝子として、762種類の遺伝子(発現増加遺伝子:426種類、発現減少遺伝子:336種類)を検出した。これらの変動遺伝子の機能を遺伝子パスウェイ解析で検討したところ、“Cytokine-cytokine receptor interaction”、“T cell receptor signaling activity”、 “Chemokine signaling activity”といった、炎症免疫機能に関係する機能的遺伝子パスウェイが有意に変動していると判った。例えばCytokine-cytokine receptor interactionパスウェイに属する変動遺伝子として、28種類の遺伝子を同定した。また、遺伝子機能のキーワード解析(Gene Ontology Term解析)では、これらの変動遺伝子には、“Immune system processes”、“Immune response”、“Inflammatory response”といった、炎症・免疫機能に関係するものが多いことが判った。
以上の様に令和元年度に、加齢性難聴に内耳免疫が密接にかかわることを、野生型マウスの遺伝子発現のデータをもって示すことができた。

報告書

(1件)
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] The University of Iowa(米国)

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [備考] researchmap

    • URL

      https://researchmap.jp/researchers?q=%E8%97%A4%E6%9C%AC%E5%B0%86%E5%B9%B3

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-01-27  

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