研究課題/領域番号 |
19K18823
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
|
研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
下野 真紗美 (高田 真紗美) 関西医科大学, 医学部, 助教 (40738506)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | MIP-1β / 好酸球性副鼻腔炎 / TLR3 / 好酸球性気道炎症 / MIP1-β |
研究開始時の研究の概要 |
好酸球性副鼻腔炎は気管支喘息を高率に合併する難治性、易再発性の好酸球性気道炎症性疾患である。ECRSの病態の中心は局所への好酸球浸潤であり、好酸球集積のメカニズムを解明することが重要である。マクロファージや単核球の遊走因子として知られているMIP-1の炎症局所における機能的役割は未だ明らかにされていない。このMIP-1βの産生メカニズムとその好酸球機能への影響を明らかにすることが本研究の目的であり、さらにMIP-1βの病勢マーカーとしての可能性も探っていきたい。
|
研究成果の概要 |
好酸球性炎症下においてTSLPおよびTLR3リガンドによって気道上皮細胞からのMIP-1β産生が亢進し、さらにMIP-1βはオートクライン的に気道上皮細胞からその産生を誘導することがわかった。興味深いことに、MIP-1βの特異的受容体であるCCR5を介した刺激は、Src-PDGFRβ-ERKシグナル経路で好酸球を活性化させた。 また、血清MIP-1βは、呼気中一酸化窒素濃度、血清総IgE値、血清CCL17/TARCなどと正の相関関係を呈し、type2気道炎症のマーカーとしての有用性が期待される。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
手術介入後も再燃を繰り返す好酸球性副鼻腔炎は本邦において難病に指定されている。好酸球性副鼻腔炎は気管支喘息を高率に合併するいわゆる難治性の好酸球性気道炎症が背景にあり、その病態の解明がそのコントロールに必要とされている。 本研究において、好酸球性気道炎症におけるMIP-1βの産生メカニズムおよびMIP-1βによる好酸球活性化作用を明らかにすることで新たな治療戦略への可能性を見出すことができた。さらに、病勢マーカーとしても有用性を確認することができ、今後の臨床応用が期待される。
|