研究課題/領域番号 |
19K18831
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
安田 正幸 東北大学, 大学病院, 助教 (00569585)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 加齢黄斑変性 / 酸化ストレス / 腸内細菌叢 / 滲出型加齢黄斑変性 / 遺伝子変異 |
研究開始時の研究の概要 |
世界に類のない超高齢社会を迎える本邦において、失明原因として増加を続ける加齢黄斑変性は生活の質の維持や医療経済的にも多くの問題を抱えている。新たな治療のブレークスルーには、病態に依存したAMD個別化医療の開発が鍵となる。本研究では、個人の生体反応に大きく関与するとされる腸内細菌叢を次世代シーケンサーで網羅的に解析し、さらに遺伝子変異や酸化ストレスとの相互作用を検討することで加齢黄斑変性の患者層別化に重要なバイオマーカーの同定と創薬ターゲットの探索を行う。
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研究成果の概要 |
加齢黄斑変性(AMDは成人中途失明原因の上位を占める重要な眼疾患である。本研究では、滲出型AMD(wAMD)を有する患者を対象とし、フリーラジカル分析装置を用い、血中の酸化ストレス度(dROM)、抗酸化力(BAP)を測定しwAMDの関連を調べた。その結果、wAMD群においてdROMとは有意に高値であった(P<0.01)。さらに、対象者の糞便からDNAを抽出し、16Sメタゲノム解析を行ったところ、wAMDではBacteroidetes門とVerrucomicrobia門の構成に有意な変化を認めた。本研究により、酸化ストレスや腸内細菌叢の変化がwAMDの病態に関連することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢黄斑変性(AMD)は失明原因として頻度が高い疾患であり、超高齢社会を迎える本邦において、特に対策が必要な疾患である。滲出型の加齢黄斑変性(wAMD)は高額な薬剤の継続治療が必要になることが多く、病態解明と新たな治療の確立が必要である。本研究の結果から、酸化ストレスや腸内細菌叢の変化がwAMDの病態に関連することが示唆された。この成果は、将来的にwAMDの個別化予防医療に貢献する可能性がある。
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