研究課題
若手研究
滲出型加齢黄斑変性(age-related macular degeneration; AMD)はこれまで眼球中央部の黄斑部に限局した病変と考えられ、既存の治療も光線力学療法や眼球内への薬剤投与など眼球のみをターゲットにしたものである。本研究は眼球の範囲を超えて全身の自律神経機能異常がAMDの病態に関与しているとの仮説を検証することを目的としている。
滲出型加齢黄斑変性(age-related macular degeneration:AMD)は、網膜中心の黄斑部に生じる新生血管を主体とする進行性の疾患で、失明原因として重要な疾患である。AMDはこれまで黄斑部に限局した病変と考えられてきたが、本研究は眼球の範囲を超えて全身の自律神経機能異常がAMDの病態に関与しているとの仮説を検証した。起立負荷試験の手法を用いてAMD患者と対照健常者の自律神経の働きの差異について検討し、AMD患者では対照健常者と比較して交感神経反射が低下しているという結果を得た。
滲出型加齢黄斑変性(age-related macular degeneration:AMD)は、血管内皮増殖因子阻害薬の登場以来治療が大きく進歩したが、今なお難治性の症例も多く、更なる治療の改良が期待されている。AMDは眼内局所の異常と考えられてきたが、少なくとも一部には自律神経の関与が考えられることが本研究により示唆された。自律神経作動薬は眼科領域のみならず他の領域でも広く研究、使用されており、それらの薬剤や治療法がAMD治療に応用できれば治療成績の向上に寄与する可能性がある。
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