研究課題/領域番号 |
19K18846
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
有馬 充 九州大学, 大学病院, 学術研究員 (60772845)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 糖尿病黄斑浮腫 / 抗VEGF治療 / ROCK / 分子標的治療 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病網膜症は本邦における主要な成人失明原因疾患であるが、視機能障害の主因は黄斑浮腫である。現在、黄斑浮腫に対して最も有効な治療法は抗血管内皮増殖因子抗体の硝子体注射(抗VEGF治療)であるが、約4割の患者では治療効果がない。我々はこれまでの研究により、抗VEGF治療抵抗性黄斑浮腫の形成にROCKが関与することを明らかにした。本研究では新規分子標的治療薬(抗ROCK治療)の創製を目指し、ROCKの具体的作用機序の特定を行う。
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研究成果の概要 |
糖尿病黄斑浮腫(DME)に対するfirst choiceは抗血管内皮増殖因子抗体の硝子体注射(抗VEGF治療)であるが、約4割が治療抵抗性(rDME)である。我々はrDME患者から採取した硝子体及びrDME動物モデル網膜の解析により、rDME病態にROCKが関与することをすでに同定している。本研究ではROCK(特にROCK2)が網膜炎症の惹起および炎症性サイトカインによるBRB破綻を介してrDME形成に関与することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦におけるDME患者数は約60万人に上ると推定されている。抗VEGF治療抵抗DMEに対しては現在打つ手がなく、視機能低下を抑止する術がない。本研究で我々は、ROCKがrDME治療標的分子となることを示した。海外との共同研究により、ROCK阻害剤のrDMEへの治療効果も確認している。DMEは壮年期にも発症する疾患であるため、臨床応用できれば多数の患者の社会復帰に貢献することができる。
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