研究課題/領域番号 |
19K18849
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
高瀬 範明 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (00812124)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 網膜 / 加齢黄斑変性 / 抗体医薬 / ドラッグデリバリーシステム / 抗VEGF療法 / 蛋白製剤 |
研究開始時の研究の概要 |
加齢黄斑変性、近視性脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫や網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫は高度な視力障害の原因となる。現在黄斑浮腫に対して、血管内皮増殖因子(VEGF)阻害療法が第一選択となっている。VEGF阻害療法は1-2ヶ月ごとの眼球に直接注射をする硝子体注射が必要となり患者の身体的、経済的負担が大きい。現在VEGF阻害薬を持続的に眼内に届ける方法が困難で、この問題を克服するために我々は蛋白製剤の徐放を可能とする新しいガス封入中空デバイスによる薬物徐放システムを開発した(特許出願)。本研究では、新しいDDS製剤の臨床応用に向け動物実験により徐放特性と安全性を検証する。
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研究成果の概要 |
加齢黄斑変性、近視性脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫、および網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫は、視力の重度な障害の原因となっています。血管内皮増殖因子(VEGF)阻害療法が主要な選択肢ですが、眼球に直接硝子体注射を行う必要があり、患者にとって身体的および経済的な負担が大きい。 抗VEGFのような水溶性高分子製剤を眼内で徐放が可能か、長期に眼内の薬効を保つことができるかを、動物実験により検証した。眼内レンズ型中空デバイスと緑内障インプラント模倣タイプ、チューブ式カートリッジタイプのデバイスを開発し、いずれも家兎の前房内に留置した開口部より、モノクローナル抗体の3ヶ月以上の薬物徐放が確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗VEGF療法は、VEGFのはたらきを抑える抗VEGF薬を眼内に注射してVEGFを抑制し、滲出型加齢黄斑変性症や、糖尿病黄斑浮腫の治療として広く用いられる。 しかしながら再投与が必要であることが多く、また効果も最長で2ヶ月と短い。 これらの研究成果は、眼内薬物送達技術の進歩を示し、視力障害を抱える患者の生活の質の向上に貢献することが期待されます。現在、安全性と有効性の評価を行い、臨床応用への展開を目指して取り組んでいる。
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