研究課題/領域番号 |
19K18864
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
小出 直史 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 客員研究員 (40714126)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 再生医療 / 網膜色素上皮 / 移植剤型 / 品質管理 / 細胞選別 / 移植手術 / 製剤化 / 細胞品質 / 移植用細胞製剤 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでのiPS細胞由来RPE細胞移植に関する臨床研究の実施を通して、移植される細胞の品質の管理が厳密な部分とそうでない部分があることから移植細胞の品質が安定していない課題に直面した。本研究では、出荷時あるいは移植直前に細胞品質を直接的にモニタリングすることに加え、臨床所見に最適な移植剤型を選択可能にすることで治療効果の最大化を目指す。具体的には、細胞選別技術と最適製剤化を有機的に組み合わせることで、「高品質細胞製剤」を「最適(治療効果期待値の高い)な患者へ届ける」という「医療の効率化」を実現し、再生医療の治療効果の最大化を通してその普及と標準化を加速させる基盤創りが本提案の目的である。
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研究実績の概要 |
本研究では、細胞/組織を用いた再生医療を広く実現するための検討として、1:細胞製造の角度向上、2:移植対象(被験者の疾患環境等)の再考、を掲げている。1について、網膜色素上皮や網膜シートを対象に移植用細胞の製造効率化を目指した検証を重ねてきた。本年度は昨年度まで実施したイメージングサイトメーターを用いた細胞判定に関する再現性確認を実施した。具体的には、膜前駆細胞マーカーであるRX遺伝子の下流に蛍光タンパクVenus遺伝子がノックインされたES細胞から分化誘導した網膜オルガノイドを用いて、イメージングサイトメーターに搭載されている画像判定用のAIに対して、 網膜オルガノイドを分散し、Venusタンパク質の蛍光を指標にした網膜前駆細胞(Venus陽性細胞)とその他の細胞(Venus陰性細胞)の判別を再検証した。その後、事前情報無しに分散したオルガノイドを用いて、Venusシグナルをもとに正誤判定を再検証した。機械学習を経て生成されたアルゴリズムは精度良く網膜前駆細胞(Venus陽性)を判別できることが確認された。今後は系の安定性を向上されることと、純度の検証などを詰めていく必要があり、前後の製造工程との融和をデザインしていく必要があると考えられる。2については、治療戦略に関する議論を術後経過やこれまでの手術記録などを振り返りながら専門医と議論を重ねた。経過観察中の臨床研究等の情報を積極的に共有し議論の機会を設けていくことが肝要である。
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