研究課題/領域番号 |
19K18865
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
宇都宮 嗣了 旭川医科大学, 大学病院, 助教 (50646065)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | シェアストレス / 角膜上皮 / ドライアイ / 角膜上皮細胞 / ANGPTL |
研究開始時の研究の概要 |
ドライアイなどの眼表面摩擦関連疾患は涙液の量的・質的異常のみならず眼瞼の摩擦による角膜上皮の機械的刺激により増悪する。流体力学的観点から摩擦はシェアストレスとして捉えられ、瞬目を模倣した機械的刺激は角膜上皮の恒常性維持に関連するシグナル伝達に影響を及ぼし、病態を悪化させる可能性がある。シェアストレス負荷後の角膜上皮細胞の網羅的遺伝子解析にてANGPTL4の発現が著明に上昇していることを見出しており、ドライアイマウスモデル、遺伝子改変マウスを用いて角膜上皮におけるANGPTL4およびその情報伝達系の役割を明らかにし、ドライアイなどの眼表面摩擦関連疾患の病態解明及び新たな治療標的の可能性を探る。
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研究実績の概要 |
涙腺摘出や乾燥環境負荷などin vivoのドライアイモデルは多く存在するが、それらのモデルでは摩擦だけでなく炎症や浸透圧亢進など様々な要因が加わってし まい、実験結果の解釈を複雑にしてしまう。in vitroの実験モデルではそれらの因子は排除出来るが、定量的な実験を行うには特殊な実験系の構築が必要であ る。我々は平行平板型流れ負荷装置を用いた水流シェアストレスによって培養細胞に定量的に長時間にわたって機械的刺激を負荷する実験系を確立しており、こ の手法を培養ヒト角膜上皮細胞に応用し、瞬目の摩擦による角膜上皮への慢性的な機械的刺激を再現した。 網羅的遺伝子解析を行ったところ、シェアストレス を負荷した角膜上皮細胞では様々な遺伝子発現が変化していたが、ANGPTL4(アンギオポエチン様蛋白4)の遺伝子発現が圧倒的に上昇していた。シェアストレスを 負荷した角膜上皮細胞ではWBにてANGPTL4蛋白も増加することがわかった。また、マウス角膜の免疫染色において 角膜上皮にはANGPTL4が高発現していることも わかった。現在のところ実際の生体角膜におけるANGPTL4の役割は不明であるが、マウス角膜の免疫染色においても 角膜上皮にANGPTL4が高発現していることか ら、ANGPTL4は角膜上皮において何らかの機能を持っている蛋白であることが示唆される。閉鎖された乾燥環境でマウスに送風することで、マウスにドライアイ環境を負荷するドライアイアイモデルを作成し、ANGPTL4の発現の変化を解析中である。また、眼瞼に粘性物質を塗布することで不快感から目を掻痒することに よる、掻痒シェアストレス負荷モデルも作成し、現在解析中である。 また、シェアストレスを負荷した角膜上皮細胞ではMMPの発現が変化することが確認出来たため、それらの内容を学会発表し、学術論文として投稿し、Experimental Eye Research誌に掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍による研究体制・診療体制の混乱により研究に遅延が生じている。 これまで得られた結果を国内学会にて発表した。 それらの内容は学術論文として投稿し、Experimental Eye Research誌に掲載された。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍による研究体制・診療体制の混乱により遅延している研究を進めていく。
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