研究課題/領域番号 |
19K18871
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
向井 亮 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (70436327)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 免疫チェックポイント阻害剤 / 網膜 / ブドウ膜炎 / CTLA4 / 視細胞外節 / 網膜色素上皮 / ぶどう膜炎 / 網膜色素上皮炎 |
研究開始時の研究の概要 |
CTLA4阻害剤は悪性黒色腫に対する治療薬であるが、使用中、免疫関連有害事象がもたらされることが知られている。我々は2017年、CTLA4阻害剤投与中の患者が両眼性に漿液性網膜剥離を伴う網膜外層の炎症所見を呈する症例を経験した。そこでは光干渉断層計上、網膜色素上皮と網膜外層が広範囲に高輝度を呈し、既知の疾患においては検出されえなかった所見であった。そこで今回我々は、マウスを用いてCTLA-4を介した網膜色素上皮炎のモデルの作製とその病態メカニズムの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
我々は本研究においてCTLA4阻害剤がマウスの網膜に与える影響についてin vivoにおいて検討した。CTLA4阻害剤投与後のマウス網膜において視細胞外節に障害が出現することを光干渉断層計、組織学的検討並びに免疫組織学検討において見出した。さらには網膜色素上皮レベルでの障害を免疫組織学的検討により検出した。これらの結果は実臨床においてみられるCTLA4阻害剤投与例におけるぶどう膜・網膜レベルでの障害と相関することが示唆された。一方でそれら障害された網膜内においてT細胞が浸潤していることを免疫組織学的検討で見出しており上記の障害がCTLA4を介した免疫反応を介した障害であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果は、これからますますの使用の広がりが予想される免疫チェックポイント阻害剤の網膜への影響を明らかにしたことである。本研究を足掛かりにさらに研究を発展させ、免疫チェックポイント阻害剤使用時の網膜障害を防ぐ手立てを模索していく。 一方で、本研究の成果はマウスを用いた免疫チェックポイント阻害剤を用いたぶどう膜炎モデル作製の可能性を示したことでもあり、今後、本実験系での網膜障害のメカニズムを明らかにする中で、眼内免疫の機構についても検討していきたい。
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