研究課題/領域番号 |
19K18875
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
有村 尚悟 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 助教 (20835029)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 虹彩切除 / 線維柱帯切除術 / 白内障 / 酸化ストレス / 前房水 / 抗酸化能 / 水晶体混濁 / アスコルビン酸 / 房水採取 / 測定キットの検討 / 房水流量の変化 / 白内障進行 |
研究開始時の研究の概要 |
代表的な緑内障濾過手術である線維柱帯切除術は、治療効果は高いが、術後に白内障が進行する可能性がある。他の緑内障濾過手術であるエクスプレス併用濾過手術後では、術後の白内障進行が遅いことを、過去に我々は明らかにした。虹彩切除を伴う線維柱帯切除術では水晶体に向かう房水の流量が減少する。そのため、水晶体の透明性の維持に必要な代謝反応が減少し、水晶体混濁が進行すると我々は考えた。本研究では、白内障進行と深い関わりがある酸化ストレスに着目し、虹彩切除後の前房水と白内障進行の生理的なメカニズムを解明することで、新たな白内障治療薬開発の足がかりや緑内障濾過手術における術式選択の新たな判断基準の創出を目指す。
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研究成果の概要 |
緑内障手術である線維柱帯切除術は、術後の重大な合併症の一つとして白内障の進行が知られている。本研究では、酸化ストレスに着目し、術後の前房内の抗酸化環境と白内障進行の生理的なメカニズムを解明することを目的とした。日本有色ウサギをコントロール群、虹彩切除群、線維柱帯切除術群の3群に分け比較検討したところ、虹彩切除群と線維柱帯切除術群の前房水中のアスコルビン酸濃度と総抗酸化能が対照群と比較して有意に低下していた。虹彩切除群と線維柱帯切除術群において、水晶体を病理学的に検討したところ白内障性変化がみられた。線維柱帯切除術の特に虹彩切除は,前房内の抗酸化環境を慢性的に低下させるという新たな知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
虹彩切除後には前房内の抗酸化能が低下しており、それが白内障進行の要因である可能性が示唆された。白内障の進行に関して酸化ストレスは重要な因子の一つであり、疫学や食生活、サプリや血液の抗酸化レベルに関する報告はあるが、水晶体に直接接している前房水中の抗酸化レベルを解析した報告は少ない。この新たな知見により線維柱帯切除術後の白内障進行を抑制する抗酸化薬の点眼の開発など白内障進行予防の新たなてがかりを得た。
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