研究課題/領域番号 |
19K18877
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
一山 悠介 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (10749021)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 未熟児網膜症 / 抗VEGF薬 / 全身性副作用 / 反対眼 / 僚眼 / 全身への副作用 / アフリベルセプト / 全身への影響 / VEGF / 全身 |
研究開始時の研究の概要 |
未熟児網膜症(ROP)は小児の失明原因の第1位である。近年、ROPに対して抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬を眼内投与する治療が世界的に使用され始めているが、眼球に投与した薬剤が全身の血流にまわって他臓器に影響を与えるリスクが懸念されている。そこで、本邦で入手可能な4種類の抗VEGF薬をROPマウスモデルに投与し、全身への影響を薬剤別に比較検討し、最も安全かつ有効な薬剤を明らかにする。
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研究成果の概要 |
未熟児網膜症(ROP)の治療は、近年、抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬の眼内注射が第一選択になりつつある。しかし、眼球に注射した抗VEGF薬は全身の血流に移行するため、血行性に全身性の副作用を生じる可能性がある。そこで本研究ではROPモデルマウスに対して抗VEGF薬の一つであるアフリベルセプトを眼内注射し、全身への影響を解析した。その結果、アフリベルセプト投与後には短期間の体重成長不良、反対眼や腎臓の血管への血行性副作用を認めた。一方で、脳血管には影響を認めなかった。以上より、ROPに対する抗VEGF薬の眼内注射は短期間の全身性副作用を有し、その影響の程度は臓器によって異なる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
未熟児網膜症(ROP)は小児の失明原因の第1位であり、これまで網膜光凝固(レーザー治療)が標準的な治療法とされてきた。近年、ROPに対して抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬を眼内注射する治療の有効性が示され第一選択になりつつある。しかし、眼球に注射した抗VEGF薬は全身の血流に移行するため、血行性に全身性の副作用を生じる可能性が懸念されてきた。本研究ではROPのモデルマウスを用いて抗VEGF薬眼内注射の全身性副作用を解析したところ、短期間ではあるが全身性副作用を有する結果が得られた。この研究成果により、未解明であった抗VEGF薬眼内注射の全身性副作用が明らかになる可能性がある。
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