研究課題/領域番号 |
19K18878
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
細川 海音 岡山大学, 大学病院, 助教 (00711053)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | レーバー先天黒内障 / KCNJ13遺伝子 / ゲノム編集 / アポトーシス / ネクローシス / 走査型電子顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
網膜ジストロフィは重篤な視力障害を来す眼疾患であり、現在有効な治療法はない。その一型であるレーバー先天黒内障16型(Leber’s congenital amaurosis type16 以下LCA-16)ではイオンチャネルKir7.1をコードするKCNJ13遺伝子に異常があり、KCNJ13遺伝子は眼の網膜色素上皮(以下RPE)細胞に多く発現していることが知られている。しかしKCNJ13遺伝子がRPEや網膜を含む眼球全体に及ぼす影響には不明な点が多い。そこで本研究ではゲノム編集技術を用いてLCAの病態を明らかにし、治療法開発の基盤となる研究を行う。
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研究成果の概要 |
レーバー先天黒内障16型(LCA-16)は網膜色素上皮細胞(RPE)に発現しているKCNJ13遺伝子異常に起因する網膜ジストロフィであり、その疾患メカニズムは不明な部分が多い。本研究ではゲノム編集技術を用いてKCNJ13遺伝子をノックアウトしたLCA-16モデルRPEを作製した。得られたモデル細胞について位相差顕微鏡および免疫染色を用いた細胞形態評価、電子顕微鏡での貪食能の評価を行った。LCA-16モデルRPEでは一部の細胞に配列異常を生じており、細胞死を起こしている細胞が有意に多く、貪食能が低下していた。RPEの細胞配列の異常や機能低下がLCA-16の病態に関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レーバー先天黒内障16型(LCA-16)は重篤な視力障害を来す眼疾患である網膜ジストロフィの一型であるが、その疾患メカニズムは不明な点が多く、現在有効な治療法はない。 本研究ではLCA-16モデルの網膜色素上皮細胞(RPE)を作成し、細胞形態や貪食能などの評価を行った結果、RPEの細胞配列の異常や機能低下がLCA-16の病態に関与している可能性が示唆された。LCAの病態が明らかになることは、治療法のない疾患であるLCA-16治療法開発の基盤となる可能性がある。
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