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スフィンゴシン1リン酸受容体3を標的にした角膜の血管新生と瘢痕化の抑制戦略の樹立

研究課題

研究課題/領域番号 19K18885
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56060:眼科学関連
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

安田 慎吾  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20772271)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード眼創傷治癒 / 角膜血管新生 / 角膜混濁 / S1P / S1PR3 / 角膜 / 角膜瘢痕 / 線維化 / 血管新生 / 創傷治癒 / 新生血管
研究開始時の研究の概要

スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)はスフィンゴ脂質代謝産物の脂質メディエイターとして炎症、血管新生や組織線維化に深く関与している。他臓器においてS1Pの発現抑制が血管新生や炎症の抑制につながるとの報告があるが、S1P発現と角膜における血管新生と線維瘢痕化の関係についての報告は無い。本申請では線維・瘢痕化や血管新生に強く関与するS1P受容体であるS1P receptor 3(以下S1PR3)欠失マウスを用いてS1PR3の抑制が角膜創傷治癒において線維瘢痕化、血管新生、炎症を抑制するかをin vivoとin vitroの研究で検討しS1PR3の制御による角膜透明治癒や血管新生への影響を解明する。

研究成果の概要

角膜刺激によって誘発されるTGFb1はSPK1活性化を介してS1P産生を増加させ、S1Pの上昇は角膜上皮細胞に強く発現するS1PR3を介しVEGF-A発現レベルを上昇させ血管新生を促進した。
血管内皮細胞にもS1PR3は発現しており、HRMEC、HUVECを用いた実験を行った。両血管内皮細胞ではS1Pを付加するとVEGF-A,VE-cadherinのmRNA発現レベルに変化はなかったが、S1PR3阻害剤付加では低下した。このことから血管内皮細胞においては内因性のS1PはS1PR3を介してVEGF-A,VE-cadherinに関与していることが示された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

現在の角膜混濁の主たる治療方法は混濁後の角膜をどのように治療するかが主に検討されており、その唯一の治療方法は角膜移植とされている。以前は角膜移植の方法は全層角膜移植のみであったが、現在では角膜実質で障害が限局している場合に対する表層・深層角膜移植や、逆に角膜内皮に障害が限局している場合に対する角膜内皮移植などが普及している。しかしどの移植方法も炎症後に起こりうる混濁を予防するような治療ではなく、すでに可逆性のない状態まで進行した角膜に対する治療である。本研究では外傷を受けた角膜が今後起こりうる血管新生・混濁を予防するということを目的としており、既存の方法とは異なる治療方針である。

報告書

(5件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Loss of sphingosine 1-phosphate receptor 3 gene function impairs injury-induced stromal angiogenesis in mouse cornea2021

    • 著者名/発表者名
      Yasuda S, Sumioka T, Iwanishi H, Okada Y, Miyajima M, Ichikawa K, Reinach PS, Saika S.
    • 雑誌名

      Laboratory Investigation

      巻: 101 号: 2 ページ: 245-257

    • DOI

      10.1038/s41374-020-00505-1

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 細胞リン脂質成分を介する上皮ー実質相互作用による角膜炎症と血管新生制御2022

    • 著者名/発表者名
      雑賀司珠也 安田慎吾
    • 学会等名
      第126回日本眼科学会総会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] マウス角膜血管新生におけるスフィンゴシン-1-リン酸受容体3(S1PR3)の役割2021

    • 著者名/発表者名
      安田慎吾
    • 学会等名
      角膜カンファレンス2021 シンポジウム発表
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] マウス角膜血管新生におけるスフィンゴシン-1-リン酸受容体3の役割2019

    • 著者名/発表者名
      安田慎吾 住岡孝吉 岡田由香 宮嶋正康 市川佳奈 雑賀司珠也
    • 学会等名
      2019年 日本眼科学会 総会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] マウス角膜血管新生におけるスフィンゴシン-1-リン酸受容体3の役割2019

    • 著者名/発表者名
      安田慎吾 住岡孝吉 岡田由香 宮嶋正康 市川佳奈 雑賀司珠也
    • 学会等名
      2019年 臨床眼科学会 学術展示優秀賞
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-01-30  

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