研究課題/領域番号 |
19K18893
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
篠島 亜里 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (60647189)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 中心性漿液性脈絡網膜症 / インドシアニングリーン蛍光造影 / フルオレセイン蛍光造影 / 自発蛍光 / 近赤外光 / 網膜色素上皮 / 黄斑疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
初年度に、Spectralis HRA+OCT(ハイデルベルグエンジニアリング社)を用いて、フルオレセイン蛍光造影、インドシアニングリーン蛍光造影、近赤外自発蛍光、短波長自発蛍光、光干渉断層画像を取得する。情報収集のため、いくつかの学会に出席する予定である。次年度は、論文化に向け、情報収集を引き続き行いつつ、画像解析や統計処理などを行い、学会発表を行う予定である。
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研究成果の概要 |
中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)は、網膜色素上皮(RPE)のバリアが破綻することで脈絡膜側から感覚網膜下への漿液流入をもたらし、視力低下などを引き起こす。申請者はインドシアニングリーン蛍光造影(IA)後期の異常低蛍光領域が生体内において病理学的に重要な変化を示唆していることを報告してきた。しかし、IA検査は手間と侵襲がかかるため、本研究では4種類の異なるモダリティを用いてIA異常低蛍光領域を検討した。結果、短波長の自発蛍光やフルオレセイン蛍光造影と比較して、長波長の自発蛍光は後期IA画像上の異常低蛍光領域を最も検出しやすく、RPEにおけるメラニンの異常、特に減少を示唆する可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者は過去に日本だけでなく、フランスにおける研究機関においても人種を問わず、中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)のインドシアニングリーン蛍光造影(IA)後期画像において全例に異常低蛍光領域を確認し、漿液性網膜剥離のリスクファクターであることを報告してきた。本研究成果は、国内外においても適用できると考えられる。今後の展望としては、慢性CSCに対する光線力学療法などの治療範囲を決定する際に、造影検査の代わりとして長波長の自発蛍光検査結果の使用を考えており、申請者の今後の研究課題としたいと考えている。本研究検査結果から、造影検査の手間と侵襲を省き、患者への負担軽減につながる可能性が考えられた。
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