研究課題/領域番号 |
19K18905
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
井上 牧子 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 特任助教 (10837925)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 体外式組織拡張器 / 線維芽細胞成長因子 / 線維芽細胞 / 脂肪前駆細胞 / 血管内皮細胞 / 脂肪細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
保有する培養細胞伸展システム(STB-140 ストレックス)およびシリコンチャンバー(ストレックス)を用い同意書をいただいたうえで採取した、ヒト脂肪細胞、線維芽細胞、ブタ血管由来内皮細胞に進展刺激を加え、増殖曲線、サイトカインの分泌をELISAキットを用いて測定を行う。ヌードマウスに体外式組織拡張器を装着し、皮下より採取した組織液のサイトカインをELISAキットを用いて測定を行う。
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研究成果の概要 |
体外式組織拡張器は体表面から一定期間陰圧をかけることで皮下組織の増大を図る機器で良好な臨床成績が報告されていたが、基礎的な検討はあまり行われていなかった。本研究の目的は形成外科領域における体外式組織拡張器の機序を解明することであった。皮下組織を構成する細胞に対し長周期伸展培養を行い、脂肪組織由来幹細胞において脂肪細胞への分化促進およびbFGFの分泌促進があることを示した。次にマウス背部に自作の体外式組織拡張器を取り付け、1日10時間の吸引を行い組織学的検討を行った。今回の新たな知見として長周期長期間の体外式組織拡張器の装着によりbFGFの発現の増強が引き起こされることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年本邦での乳がんの罹患率は上昇しており、乳癌の手術を受ける患者は増加傾向である。また体内式組織拡張器による乳房再建をうける患者も増えている。体外式組織拡張器は従来の体内式と比較し、低侵襲、低コストな治療法である。また、近年の細胞工学の発達により。ヒト幹細胞の臨床応用が盛んになっているが、乳房再建の分野においても脂肪幹細胞の臨床利用が行われ始めている。体外式組織拡張器は脂肪幹細胞の移植などとの併用が容易であり、今後の活用が期待される。体外式組織拡張器の機序を解明することにより、これらの臨床応用において、より高い効果を得ることが可能になることが期待される。
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