研究課題/領域番号 |
19K18921
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
辛川 領 公益財団法人がん研究会, 有明病院 形成外科, 副医長 (60802171)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | マイクロサージャリー / 手術トレーニング / スマートデバイス / 医工連携 |
研究開始時の研究の概要 |
0.5~2.0mmの血管や神経を確実に吻合するマイクロサージャリーは高難度で専門性の高い技術であるにも関わらず、マイクロサージャリーを行う医師が育つ環境が非常に限られているのが現状である。医工連携とICTの活用によって、スマートデバイス及び安価かつ容易で導入可能な既存の装置や技術を、新たに開発するソフトウェアで統合し、アプリケーション化することで、「安価に誰もが普遍的なデバイスを用いてマイクロサージャリーという特殊な技術を敷居低く学べるトレーニングシステムを開発すること」を目的とする。このシステムが開発されれば、本邦から海外に広く発信できる技術開発など、幅広い分野に波及することが期待できる。
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研究成果の概要 |
①立体視を可能とするために、USB顕微鏡カメラ2台使用したステレオカメラを作成しARシステムを用いたトレーニングシステムを開発。②試作システムのアクセス性、解像度、立体感、遅延について妥当性評価を行い、開発システムの遅延時間は180msと許容範囲内であり、立体視が可能であった。③専門医の手技の見本映像を教師映像として、VRヘッドマウントディスプレイ内表示機能を実装。血管吻合手技を84工程に分解し、それぞれのトレース式見本映像をトレーニング術野に重畳、視差調整を容易にするソフトウェアを実装した。④初学者にARシステムを使用してもらい、手技の向上を評価し、トレース式システムの有用性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今後スマートグラスなどの普及により、ヘッドマウントディスプレイの価格が下がれば、本マイクロサージャリートレーニングシステムが低コストで容易で効率的に手術練習が可能となる環境が整備されることが予想される。マイクロサージャリーの技術が広まっていない国内の地方や、ひいては発展途上国において、マイクロサージャリー技術の普及に大きく貢献する可能性がある。スマートデバイスの機能を生かし、遠隔指導が可能となるようビデオチャット機能、熟達者の手術動画の充実、練習者のトレーニング動画の解析機能などをさらに今後実装することでより効率的なトレーニングシステムに繋がると考えられる。
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