研究課題/領域番号 |
19K18926
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
荻野 秀一 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (30782396)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脂肪再生 / ポリL乳酸 / コラーゲン / 再生医療 / 乳房再建 / 人工脂肪 / コラーゲンスポンジ / 吸収性材料 / ラット / 白色家兎 / 乳癌 / メッシュ / 乳房再生 / 再生医学 |
研究開始時の研究の概要 |
乳癌患者の増加に伴い、乳房再建の需要が高まっている。現在乳房再建は、自家組織移植や人工物(シリコンインプラント)を用いた方法で行われている。しかしながら、各々自家組織の大きな犠牲や体内への人工物の長期埋入による様々な合併症を伴う。それらの問題を解決する方法として、生体内で長期間内腔を維持することで脂肪に置き換わる吸収性材料を開発した。この材料は、乳癌の再発や増殖を刺激する可能性のある細胞や細胞成長因子を用いておらず乳癌術後の再建へ安全に利用可能である。本研究では、この埋入材料の最適な形態と長期埋入による影響を検討を行い、自家組織犠牲や人工物が長期間体内に残らない新たな脂肪再生材料開発を進める。
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研究成果の概要 |
乳癌患者数の増加と共に乳房再建の需要が高まっている。現在行われている乳房再建方法には様々な問題点があるため新たな方法を開発している。生体内で圧を回避する空間を長期間維持すればその内腔に脂肪が形成されるというアイデアを用い、既に悪性腫瘍の再発や転移を起こす可能性低く、かつ後日抜去不要な吸収性材料のみで作成した材料を開発した。 本研究では、その材料の形態を再検討することと、長期間埋入することでの影響を検討した。ラットモデル、白色家兎モデルでの検討で、ポリL乳酸のメッシュで内腔を維持し、内腔にコラーゲンスポンジを充填した材料が24か月の長期間形成された脂肪を維持することが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で用いた材料は、生体内に長期間留置することで脂肪に置換される材料である。かつ、細胞や細胞成長因子を用いていないため、乳癌術後などの悪性腫瘍切除部位にも、再発や転移の危険性なく安全に使用することができる。そのことから、既存の乳房再建方法に比べ、生体への侵襲も少なく、簡便安全に使用できる方法である。本研究結果は、乳癌患者の乳腺摘出後の再建に必要とされる大きな脂肪再生へつながる。
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