研究課題/領域番号 |
19K18952
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
長山 和弘 昭和大学, 歯学部, 普通研究生 (30827035)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 骨細胞 / 一酸化窒素 / 酸素 / 活性酸素 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / 骨代謝 / 酸化ストレス / 8-nitro-cGMP / 細胞防御 / シグナル伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
骨細胞は、骨組織に存在する細胞の中で最も多い細胞である。骨細胞では一酸化窒素(NO)の生成が報告されている。近年NOの新たな下流シグナル伝達物質である8-nitro-cGMPが発見されたが、硬組織における役割は不明である。これまでに申請者らは、マウス骨細胞および骨細胞様細胞において、8-nitro-cGMPが発現していることを確認した。また、8-nitro-cGMPは細胞保護作用を持つことが明らかとなってきた。 骨細胞のアポトーシスは様々な因子で誘発され、重篤な病態を呈する原因となる。本研究では、骨細胞に発現している8-nitro-cGMPの、骨細胞のアポトーシスに対する影響を解析する。
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研究成果の概要 |
骨表面で骨形成を担う骨芽細胞が、骨基質中に埋め込まれ分化した細胞である骨細胞は、互いにネットワークを形成し、骨への力学的負荷やPTHの刺激を受容し、骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収を調節する。骨細胞株Ocy454細胞はPTH刺激により8-nitro-cGMPの産生が上昇したが、外因性の8-nitro-cGMPはスクレロスチンあるいはRANKLの発現に影響を及ぼさなかった。一方、低酸素状態はOcy454細胞の生存率を低下させた。また、乳酸はスクレロスチンとRANKLの産生の調節を因子した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨細胞が産生するスクレロスチンは骨芽細胞による骨吸収を抑制する。また、骨細胞が産生するRANKLは破骨細胞の分化と骨吸収を支持する。したがって、骨細胞の生存や機能は、骨代謝調節に重要な役割を果たしている。骨細胞の機能を調節する因子に関する研究は、骨代謝の基礎的理解に加え、臨床的意義も大きい。今回の研究成果は、骨細胞機能の調節に酸素分圧や乳酸などの低分子化合物などの環境因子が重要な役割を果たしていること示唆している。
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