研究課題/領域番号 |
19K18953
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
佐藤 涼一 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (80801472)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 唾液腺 / 概日リズム / 時計遺伝子 / 末梢時計 / 唾液分泌 / イオンチャネル |
研究開始時の研究の概要 |
安静時唾液の分泌量には日中に増加、夜間に減少をする概日リズム(サーカディアンリズム)が存在する。就寝時の唾液分泌量の減少は齲蝕リスクの増加や就寝前口腔清掃の重要性を示す根拠とされているが、唾液分泌の概日リズムを調節するメカニズムは明らかにされていない。申請者は顎下腺の水分泌・浸透圧調節を行うイオンチャネル群の発現に概日リズムを発見し、時計遺伝子によって制御を受ける新知見を得た。本研究は唾液分泌の概日リズムメカニズムと調節因子を明らかにすることを目的とする。さらに、唾液腺末梢時計と分泌唾液の時計遺伝子解析から、唾液を試料とした簡便かつ非侵襲性の新規概日リズム測定法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
唾液は口腔機能において歯や口腔粘膜の保護、食塊形成、消化吸収、抗菌作用や緩衝作用など重要な機能を有する体液であり、日中に増加し、夜間に減少をするサーカディアンリズムを有する。本研究の目的は顎下腺の末梢時計機構とイオンチャネルに着目し、唾液分泌のサーカディアンリズム形成メカニズムを解明することである。本研究の成果により唾液腺の末梢時計の存在と唾液分泌に関与するイオンチャネルが時計遺伝子により制御を受けていることが示唆された。また、顎下腺細胞株をベースとしたレポーターアッセイ系を構築し、唾液腺の末梢時計リズムに影響を与える因子の検索が可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果より唾液腺に末梢時計が存在しており、唾液分泌量の日内リズムが唾液腺細胞の水分泌関連イオンチャネルの発現リズムで制御されていることが示唆された。また、周囲の光環境や生活リズムが唾液腺の末梢時計に影響を与えることが明らかとなった。唾液腺の末梢時計機構や時計遺伝子から唾液腺の生理機能である分泌・再吸収へのインプット方法を解明する事で、ドライマウスや齲蝕予防の新たなアプローチが可能になると考えられる。
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