研究課題/領域番号 |
19K18975
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 奥羽大学 |
研究代表者 |
眞島 いづみ 奥羽大学, 歯学部, 講師 (60770782)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 健口 / 口腔マイクロバイオーム / Veillonella属細菌 / 新菌種 / ゲノム解析 / 新規エネルギー代謝経路 / フルクトース代謝 / メタボローム解析 / 唾液マイクロバイオーム / 比較Pan-genome解析 / KEGG / 代謝経路マップ / 新規フルクトース代謝 / 糖代謝 / メタボライト / 16S rRNAメタゲノム / 嫌気培養 / 代謝経路解析 / マイクロバイオーム |
研究開始時の研究の概要 |
近年、腸管マイクロバイオーム(微生物叢)の“dysbiosis(失調・破綻)”が、癌やその他全身疾患の発症と強い因果関係にあることが報告されている。しかし、これらdysbiosisの原因として強く示唆されている「口腔マイクロバイオーム」のdysbiosisに関する研究は進んでおらず、その解明に不可欠である「健口(健康な口腔)」なマイクロバイオームの知見が圧倒的に不足しているため、その比較解析が困難な状況である。本研究では「健口」なマイクロバイオームを、その構成細菌によって産生される代謝産物の情報と嫌気培養法を併用することによって、正確にモデル化することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究課題遂行の結果、以下の研究成果を得た。(1)健口(健康な口腔)マイクロバイオーム優勢菌群は、Veillonella(ベイオネラ)属細菌と判明した。(2)口腔Veillonellaの分布と出現頻度を、新菌種提唱も含め、菌種レベルで同定した。(3)口腔Veillonella全菌種のゲノム情報を解析し、遺伝学的全代謝経路を明らかにした。(4)これまでは、乳酸のみを栄養源とすると報告されていたVeillonella属細菌が、フルクトースも利用できることを初めて明らかにした。 本研究の成果は、健口マイクロバイオームのモデルに、優勢菌としてのVeillonella属細菌の応用を可能にした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸管マイクロバイオームのdysbiosis(失調・破綻)が大腸癌や肥満、2型糖尿病などの全身疾患を誘発することが報告されている。しかし、そのdysbiosisの原因である口腔マイクロバイオームのdysbiosisや、さらにその解明に不可欠な健口な口腔マイクロバイオームに関する研究は殆ど進んでいなかった。 本研究はその健口マイクロバイオームの構成を明らかにし、さらにそのモデルとしてVeillonella属細菌が応用できることを示した。また、将来的な腸管マイクロバイオームdysbiosisの一次予防法確立にも繋がることから、学術的にも社会的にも意義深い研究成果となった。
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