研究課題/領域番号 |
19K18993
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中島 麻由佳 新潟大学, 医歯学系, 助教 (90804542)
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研究期間 (年度) |
2021-11-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 歯周炎ワクチン / sIgA / 口腔粘膜免疫 / ホーミング / 歯周病 |
研究開始時の研究の概要 |
歯周炎対策として、分泌型免疫グロブリンA(sIgA)産生を主体とした粘膜免疫の誘導は有効な手段の一つであるが、免疫ワクチンの開発には至っていない。粘膜免疫の誘導・強化を図るためには、如何にsIgAを分泌する唾液腺の等の分泌組織へのsIgA産生細胞の誘導(ホーミング)を効率的に行うかが鍵となってくるが、口腔粘膜免疫におけるホーミング機構の詳細は不明である。 本研究では、近年明らかにされつつある腸管免疫におけるホーミング機構を参考に、口腔粘膜免疫系におけるホーミングを誘導する分子の検索を行い、ホーミング機構を明らかにすることで、歯周炎ワクチン開発の基盤的データを得ることを目的とする。
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研究実績の概要 |
口腔感染症である歯周炎対策として,細菌特異的な分泌型免疫グロブリンA(sIgA)産生を主体 とした粘膜免疫の誘導は効果的な手段の一つであるが,臨床応用可能な免疫ワクチンの開発には 至っていない。粘膜免疫システムは「抗原を認識するリンパ組織 (誘導組織) 」と「sIgAを分泌する分泌組織 (実効組織) 」から構成される。粘膜免疫の誘導・強化を図るためには,アジュバンドの最適化による誘導組織における抗原感作の増強に加え,如何に実効組織へのsIgA産生細胞の誘導(ホーミング)を効率的に行うかが鍵となってくるが,口腔粘膜免疫におけるホーミング機構の詳細は不明である。近年の腸管免疫研究において,特定の細胞接着タンパクやケモカイン受容体,それらのリガンドとの組み合わせの違いが組織指向性ホーミングを制御していることが報告された。本研究では,口腔粘膜免疫系におけるそれら組織指向性分子群の発現・局在を解析し,実効組織である唾液腺へのホーミング機構を明らかにすることで,抗歯周炎ワクチン開発の基盤的データを得ることを目的とする。 本年度は,マウス舌下へ抗原(P. gingivalis W83株)を投与した口腔感作モデル,および胃に直接投与した腸管感作モデルを作成し,実効組織である唾液腺(耳下腺・顎下腺)・腸管(小腸・大腸)における各種CCL及びインテグリンリガンド分子群の遺伝子発現を Real-time PCR法にて定量解析を行なった。その結果,唾液腺にて特異的に発現上昇する数種のCCL群を検出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は,各実効組織におけるCCL及びインテグリンリガンド分子群のタンパク発現定量解析および,唾液腺において特異的に発現誘導された分子に関する免疫組織学的解析で局在確認までを計画していたが,遺伝子発現解析までとなったため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は,各実効組織におけるCCL及びインテグリンリガンド分子群のタンパク発現定量解析および,唾液腺において特異的に発現誘導された分子に関する免疫組織学的解析で局在確認までを行う。 また,上記検討にて唾液腺への特異的発現誘導が確認された各リガンドと結合する各種CCR及びインテグリン受容体の唾液腺中IgA産生細胞(CD3- B220low)における発現をフローサイトメトリーにて解析する。
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