研究課題/領域番号 |
19K19021
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
保苅 崇大 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (30827621)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | スケーリング・ルートプレーニング / エルビウムヤグレーザー / 高齢者 / 生体応答 / 慢性歯周炎 / 菌血症 / 低侵襲治療 / 歯周病学 / 微生物学 / エルビウムヤグ(Er: YAG)レーザー / 光治療 |
研究開始時の研究の概要 |
あらゆる観血処置にともない、一過性の菌血症が発生する。特に免疫力が低下している高齢者においては、部分的スケーリング・ルートプレーニング(SRP)であっても菌血症が一過性で終わらず、全身性の高リスクとなる可能性がある。そこで本研究では、慢性歯周炎を有する高齢者のSRP時に発生する菌血症、それに伴う生体応答の解析、およびそれら変化に対する光治療(エルビウムヤグ(Er:YAG)レーザー、抗菌的光線力学療法)の有効性の検討を目的とする。高齢者に適した安全かつ効果的な歯周治療法を確立し、超高齢社会のニーズに応えたい。
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研究成果の概要 |
本研究では、中等度~重度の広汎型慢性歯周炎患者52名に対し、手用スケーラーまたはEr:YAGレーザーを用いたSRPを実施し、SRP時に発生する菌血症、それに伴う生体応答の解析、およびそれら変化に対するEr:YAGレーザーの有効性を検討した。 その結果、両群において歯周ポケット深さを始めとする臨床パラメータの有意な改善を認めた。また、SRP後の体温の上昇傾向が両群に認められ、血清中バイオマーカーにおいては、手用スケーラー群でコルチゾールの上昇傾向を認めた。以上より、Er:YAGレーザーを用いたSRPは生体への侵襲が少なく、手用スケーラーと同程度に臨床パラメータを改善させることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢社会における歯周治療のニーズとして、より低侵襲であることが挙げられるが、それに対する方法として、Er:YAGレーザーの有効性を示すことができた。また、本研究によってSRPが全身状態へ及ぼす影響が明らかになった。臨床・公衆衛生的な歯科的介入を考えた際に、本研究の社会的意義は大きいと考える。
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