研究課題/領域番号 |
19K19055
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
安波 礼之 九州大学, 歯学研究院, 助教 (00758021)
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研究期間 (年度) |
2020-03-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | MRONJ |
研究開始時の研究の概要 |
薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)に関して、2016年に国内でポジションペーパーが発表されているが、本文の結論にも「発症すると治癒が安易でない。治療に関するエビデンスに欠ける。」と表記されている。すなわち、現在、MRONJに対する有効な治療法はなく、新たな治療法の確立は急務であると考える。 そこで本研究では、MRONJに対する新規治療法の開発を行うこととしている。 本研究を遂行することによって、今後のMRONJ治療のブレイクスルーになり得ると確信している。
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研究成果の概要 |
近年、薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)において確立した予防・治療法がないのが問題視されている。我々は、脂質異常症治療薬であるスタチンを用いて、抜歯窩の骨形成促進・軟組織治癒促進効果を報告してきた。そこで、「スタチンはMRONJの治癒を促進する」という仮説を立て、MRONJに対するスタチンの治癒効果の検証を行うこととした。MRONJ様ラットを用い、MRONJ発症部位近傍にフルバスタチンを投与し評価を行った。結果として軟組織・硬組織ともにスタチンを投与することでMRONJの治癒を促進することを確認した。以上よりフルバスタチンの局所単回投与はMRONJに対する新規治療法となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、骨吸収抑制薬や抗RANKL抗体による副作用として顎骨壊死や骨髄炎に似た骨露出が報告されるようになってきた。この薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)において確立した予防・治療法がないのが現状である。本実験において、MRONJ様ラットにフルバスタチンを単回局所投与することによってMRONJの治癒を促進することを確認した。すなわち、フルバスタチンの局所単回投与はMRONJに対する新規治療法となる可能性が示唆された。難治性であり、治療方法が確立されていないMRONJの新規治療法になる可能性があり、社会的意義があると考える。
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