研究課題/領域番号 |
19K19083
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
原田 章生 東北大学, 歯学研究科, 助教 (40757267)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | CAD/CAM / コンポジットレジン / 接着性レジンセメント / 弾性係数 / アコースティックエミッション / セメント / 硬質レジン / 接着耐久性 |
研究開始時の研究の概要 |
CAD/CAM製硬質レジンクラウン(CAD/CAM冠)を大臼歯部に適用するにあたり、冠の破折あるいは冠の脱落が懸念されている。代表者は、冠の脱離や破折を防ぐためには、従来行われてきたセメントの接着強度や冠の強度の向上だけでなく、冠、セメントおよび支台歯の“弾性係数”、“熱膨張係数”、“変形量(ひずみ)”への対応が重要であると考えている。本研究の目的は、これら材料学的物性の異なる様々なクラウン、セメント、支台歯材料の組み合わせにおける接着耐久性を明らかにし、材料学的物性を配慮した脱離の生じにくいCAD/CAM冠材料を制御可能なフィラー配合の調整により開発することである。
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研究成果の概要 |
CAD/CAM製レジンジャケットクラウンの破折強度が支台歯やセメントの種類に影響されるのかどうかについて評価した。最終破折強度に加えて、弾性波であるアコースティック・エミッションを検出することで初期破折強度も評価した。金属製支台とコンポジット系レジンセメントの組み合わせのみ有意に低い最終破折強度を示した。一方、初期破折強度は傾向が異なり、コンポジットレジン支台とコンポジット系レジンセメントの組み合わせでクラウンの初期破折強度が高く、金属製支台では低い初期破折強度を示した。試料の荷重に対する変形挙動も考慮すると、弾性係数が近似した材料の組み合わせが初期破折強度に影響した可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本ではCAD/CAM製レジンジャケットクラウン(以下CAD/CAM冠)が大臼歯に一部保険収載され、広く国民に適用されつつある。CAD/CAM冠は歯冠色を有しており、金属アレルギーのリスクがないとされる一方で、破折や脱離に関する懸念があり、臨床的にもトラブルが報告されている。特に大臼歯部においては破折に対する抵抗が重要と考えられ、クラウンが装着される支台歯やセメントなどの弾性係数が強度に影響すると考えられており、これらの環境について評価することが重要である。本研究成果より支台歯やセメントの弾性係数が強度に影響することが示唆されたが、リミテーションも多く、さらなる研究が必要である。
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