研究課題/領域番号 |
19K19084
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
高草木 謙介 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (90804584)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | C.albicans / 義歯性口内炎 / デンチャープラーク / 補綴 / 歯科 / Candida albicans / 義歯洗浄 / 過酢酸 / 有床義歯 / フレイル / 前向き介入研究 |
研究開始時の研究の概要 |
フレイルは健康から要介護へ移行する段階であり,適切な介入を行うことにより要介護に陥ることを防ぐとされているが,具体的な予防法は明らかでない.近年,口腔内微生物とフレイルとの関連が報告されており,義歯への微生物付着抑制がフレイルの予防や進行抑制に有効となる可能性がある. 申請者はC. aibicansの義歯への付着が義歯床用レジン表面の超親水性ポリマーコーティングにより抑制されることを証明した.本申請では,微生物付着抑制効果を持つ義歯による口腔内環境の改善がフレイルの症状に与える影響を調べることを目的とした.これによりフレイルの予防や進行抑制に口腔内からアプローチする手法の確立を目指す.
|
研究成果の概要 |
研究当初の目的とは少々ずれが生じたが,過酢酸製剤による義歯床用レジン上のバイオフィルム殺菌効果および光重合型リライン材に対する C. albicans付着の評価を行い,学術大会にて報告した. 義歯床用材料上に形成したC. albicansバイオフィルムを過酢酸溶液に浸漬し,評価した.浸漬後にバイオフィルム量が減少し,顕微鏡画像からは,死細胞となっている菌が多く見られた. 光重合型リライン材に対する評価に関しては表面性状とC. albicansの初期付着の検証を行った.表面粗さは他の材料と有意差を認めず,硬さは光重合型が高かった.また,光重合型に付着した生菌数は有意に少なかった.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,身体・認知機能の低下により義歯を十分に清掃できない高齢者は増加している.義歯に付着するバイオフィルムの中でもCandida albicansは義歯性口内炎や誤嚥性肺炎の原因菌となり,付着したバイオフィルムを除去することは同疾患の治療および予防となる.バイオフィルム除去の方法は,ブラシによる機械的清掃と薬液による化学的清掃に大別されるが,高齢の義歯装着者は機械的清掃が不十分な場合も散見される.このような場合は化学的清掃に頼ることになるが,現在までに化学的清掃のみで十分な方法は確立されていない.本研究では新たな義歯清掃方法の開発により高齢の義歯装着者のQoLの改善に寄与できると考える.
|