研究課題/領域番号 |
19K19085
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 昭和大学 (2020-2022) 東京医科歯科大学 (2019) |
研究代表者 |
渡邉 知恵 昭和大学, 歯学部, 助教 (40801519)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 部分床義歯 / 2型糖尿病 / 糖尿病 / 支台歯生存 / 歯周炎 / 補綴治療 |
研究開始時の研究の概要 |
世界における糖尿病罹患率は増大する傾向にあり,今後,補綴治療が必要な糖尿病罹患者の割合が増大することは不可避であると考えられる.本研究は,糖尿病に罹患した部分歯列欠損患者を対象に,支台歯周囲の歯周組織と口腔機能の変化,および栄養状態を評価することで,糖尿病罹患者への部分床義歯の影響を明らかにするための前向き研究である.咬合回復および残存歯保護の立場から補綴主導で検討することにより,糖尿病罹患者に対する効果的で安全性の高い補綴治療提供のための根拠となる情報の解明を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究は,2型糖尿病患者の部分床義歯装着後の歯周組織の経時的変化を多角的に評価することで,長期的予後を含めた治療指針を導き出すことを目的とした.2型糖尿病の患者群の支台歯は健常群と変わらず良好な生存率を示した.一方で,歯槽骨評価では,歯周安定期治療下でも2型糖尿病患者の義歯床下歯槽骨の頂部に骨密度および骨レベルの減少が確認された.骨動態に関してさらなる基礎研究が必要であるものの,2型糖尿病患者でも適切な管理のもとであれば長期的な支台歯の維持が可能であるという示唆を導いた.また,採集したデータでCox回帰分析を行い,部分床義歯支台歯の長期生存に関する予測因子の解析を実施した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢社会において全身疾患を有する患者の割合は年々増加しているが,そのような患者へ提供できる補綴治療のエビデンスはまだ少ない.本課題で得られた知見は,現在国内で増加している2型糖尿病患者の補綴治療の方針立案時のエビデンスを提供するものであり,将来的に有病者の補綴指針の一助になる可能性がある. また採集したデータによる回帰分析から導いた支台歯の長期生存に関する予測因子は,補綴装置設置後の効果的で安全性の高い治療方針を担保するための重要な情報となり,高齢者を中心とした多くの国民に安全な医療と口腔の健康増進をもたらすと考える.
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