研究課題/領域番号 |
19K19087
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
宮安 杏奈 東京医科歯科大学, 先端材料評価学分野, 助教 (70824267)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 全部床義歯 / インプラントオーバーデンチャー / コンジョイント分析 / 患者選好 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではコンジョイント分析を応用することにより、全部床義歯とIODの各補綴治療における治療費、咀嚼しやすさ、快適性、清掃性、審美性の各パラメーターの患者満足度への寄与度が明らかとなる。本研究の成果により各患者のニーズに即した治療選択肢の提示が可能となり、真の患者利益・満足度向上の獲得と医療費削減の双方に貢献できると考えられる。高齢化に伴う国民医療費の拡大とともに様々な医療費抑制策が政策論議となっている本邦において、高齢患者に対する歯科医療費の削減も考慮しなければならない問題であり、治療費の側面から各患者のニーズに即した治療選択肢の提案を行うことは、国家政策にとっても重要であると考えられる。
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研究実績の概要 |
高齢社会において、無歯顎補綴は従来の全部床義歯のみならず、インプラントを併用して機能面を向上させることが可能なインプラントオーバーデンチャーと いう治療法も確立されてきた。しかしながら、歯科用インプラントは費用が高額であることや外科的侵襲を伴うといった欠点もある。治療方法選択の際、このよ うな治療の利点欠点は患者の意思決定を困難とさせている。マーケティング分野において広く使われているコンジョイント分析が、近年、医療分野にも応用され つつあり、患者の選好や意思決定に関する研究の幅を広げている。本研究ではこのコンジョイント分析を応用し、無歯顎患者が補綴治療を選択する際に、治療 費、咀嚼しやすさ、快適性、清掃性、審美性、といったパラメーター(属性)をどの程度重視しているかを検証する。コンジョイント分析に際し、まず無歯顎補綴 治療の患者満足度に影響するであろう因子を属性として抽出し、各属性について水準を設定する必要がある。それをもとに設問(アンケート)を作成し、被験者 の回答からコンジョイント分析を行って、各属性が患者選好にどの程度影響を与えているか解析を行う。 本研究では被験者約60名に対し、コンジョイント分析 に基づくアンケートを行う予定である。2019年度はアンケート作成のためのパラメーター(属性)および その水準の抽出を行うため、全部床義歯やインプラント オーバーデンチャーに関する過去の文献のレビューを行った。2020年度は実際に使用するアンケートの設問内容と方法を決定した。2021年度は被験者に対してア ンケート実施を行う予定であったが,当初予定していた被験者数の確保が難しく,被験者リクルートについて再考することとなった.2022年度は新たなリクルート方法について倫理書類を再案した.2023年度は倫理審査に先立ち,設問(アンケート)の再構築をおこなった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
被験者リクルートを終える予定であったが,設問作成(アンケート作成)に時間を要してしまったため遅延している.2024年度は早急に倫理審査手続きを完了させ,被験者リクルート,質問票実施・データ取集を行う.
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今後の研究の推進方策 |
倫理審査を7月中に済ませ,患者への質問票実施を9月いっぱいで完了する.その後データ収集・分析を行い,年度内に成果発表ができるよう研究を早急に進める・
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