研究課題/領域番号 |
19K19092
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
國友 由理 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (30837381)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 間葉系幹細胞 / トリプトファン / アミノ酸 / 骨 / 必須アミノ酸 / 口腔インプラント / 口腔インプラント治療 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔インプラント治療における骨造成法および骨質の改善を目的に多くの研究が行われているが,骨質については未だ最良な見解は得られていない.申請者らは,必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンが骨髄内の間葉系幹細胞の幹細胞性維持に関与し,骨の創傷治癒を促進することを世界で初めて明らかにした.この研究結果から骨質改善効果を見込めるトリプトファンを用いた口腔インプラント治療の応用技術の開発を目的に,トリプトファンの幹細胞性維持や骨リモデリングに関わる骨形成促進メカニズムを分子生物学的に明らかにする.さらに,それらのメカニズムを基にして,加齢性疾患である骨粗鬆症の予防や治療を目的とした創薬の開発を行う.
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研究成果の概要 |
本申請研究では,① L-Tryptophan全身投与が実験的骨欠損の創傷治癒に与える影響,②L-Tryptophan全身投与がマウス大腿骨海綿骨量に与える影響,③骨粗鬆症に対するL-Tryptophanの効果の検討,④トリプトファンの投与方法の違いが骨質に与える影響,についての検討を行った. 全身投与されたトリプトファンの効果は,トリプトファンの代謝経路が大きく関わっている可能性を示唆しており,今後は,トリプトファンの代謝経路も含め,詳細に検討していく予定である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本申請研究のテーマであるトリプトファンは間葉系幹細胞をターゲットとして骨質改善や骨の創傷治癒を促すので,現在主に骨粗鬆症患者の骨質改善を目的として使用されている骨芽細胞の活性化をターゲットとする薬剤 (PTH製剤) や,破骨細胞の活性を抑制する骨吸収抑制薬 (BP製剤)とは作用機序が異なる.そのためPTH製剤が抱える「長期投与による骨肉腫発症の危険性」や「生涯の投与期間が2年と限定されている」といった問題,骨吸収抑制薬のもつ「投与歴がある患者において,抜歯などの侵襲的歯科治療の後に顎骨壊死の発症の可能性」といった問題は起こらないと言える.
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