研究課題/領域番号 |
19K19113
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
堤 貴司 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (70736652)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 歯学 / 認知症 / アルツハイマー |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病は、主に高齢者にみられる疾患で、認知機能の低下を主徴とする疾患で、bアミロイドの脳内への蓄積が代表的な原因である。これまでは bアミロイドは脳組織に限局して発現するとされてきたが、最近の研究により脳以外の末梢組織においても発現することが分かってきている。 また、高齢者の咬合不正は一定数存在すると想定されるが、全身への見かけ上の重篤度の低さから適切な治療がされず放置されているケースが多く存在する。本研究では、咬合不正モデルマウスを用いて、咬合不正と認知機能低下との相関関係を確実にし、咬合不正周辺の歯周組織がアルツハイマー病原因物質の発生源であるか解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
我々は咬合性不調和の1つである過剰咬合が脳内のアルツハイマー型認知症関連分子の発現を介して認知能力を低下させるという仮説を立てた.本研究では,咬合不調和と脳内のサイトカイン発現,認知能を制御する分子の発現,および学習・記憶認知能の影響との関係性を明らかにすることを目的とした. 過剰咬合を用いた咬合不調和において,血清や海馬においてIL-1βの発現が上昇し, 同時にアミロイドβやリン酸化タウなどの認知能抑制分子の蓄積が誘発されることにより認知能の低下が起こる可能性が示唆された.一方,高齢12ヶ月齢マウスでは咬合不調和による影響がほとんどない可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー型認知症は、代表的な認知機能低下を誘発する疾患としてしられており、近年になってようやく治療薬が認可されつつあるが、いまだに十分な薬効は証明されていない。よって、その発症や進行の予防方法の究明が重要となる。アルツハイマー型認知症の発症と相関関係を示す疾患はいくつか報告されているが、歯科領域では歯周病がもっとも研究報告が多く、歯周病治療が一定の効果があることは証明されている。しかしながら、口腔機能としては同等に重要とされる咬合との因果関係を示す報告は乏しいため、有意義な実験データが得られれば重要な知見となることが期待できる。
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