研究課題/領域番号 |
19K19122
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三原 佑介 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (30779096)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 高齢者 / 認知症 / 口腔機能 / 口腔健康 / 幸福感 / ランダムフォレスト / 機械学習 / 口腔機能低下 / 老年医学 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会であるわが国では,健康寿命の延伸と健康長寿の達成が重要な課題である.健康寿命の延伸には,動脈硬化性疾患や認知症,フレイルなどの予防が重要であると考えられている.近年,全身疾患などと口腔疾患・機能との関連について、様々な研究結果が報告されているが,多人数を対象として多分野にわたるデータを網羅的かつ縦断的に分析し,その相互作用や因果関係について明らかとした研究はほとんどない.そこで,本研究では,70歳,80歳,90歳の後期高齢者を対象とした縦断研究より,全身疾患や認知症などと口腔機能との関連について,機械学習の手法を応用して,因果関係,交互作用を含めて網羅的に検討を行うことを目的とした.
|
研究成果の概要 |
地域在住高齢者860名(ベースライン時:69-71歳423名,79-81歳437名)を対象として、一般化推定方程式(GEE)を用いてベースライン時の口腔の健康状態が3年間の認知機能低下にどのように影響するか検討したところ、ベースライン時の歯の数(非標準化係数:B=0.031, p=0.022)と咬合力(B=0.103, p=0.004)は、他の危険因子を調整しても、追跡調査時の認知機能と関連していることが明らかとなった。さらに、より多くの歯を維持すること(B=0.009, p=0.004)と、より強い咬合力(B=0.020, p=0.040)は、認知機能の低下を緩衝した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知症は高齢化が進むわが国の大きな健康問題であるが、有効な認知症治療法はほとんどない。しかしながら、認知機能低下を予防するための介入のうち、治療可能なリスクファクターとして口腔の健康に関心が高まっている。本研究では、70歳および80歳の日本人を対象に、口腔の健康状態が3年間の認知機能低下に与える影響を調査することを目的とした。分析の結果、70歳および80歳の日本人高齢者において、歯の数と咬合力は、その後3年間の認知機能低下を予測しうることが明らかとなった。 本研究により、歯の数と咬合力を維持することで認知機能低下を予防できるということが示唆された。
|