研究課題/領域番号 |
19K19123
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
來田 百代 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (10733082)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 歯周病 / 咀嚼能率 / 動脈硬化性疾患 / メタボリックシンドローム / 喫煙 / 歯学 / 咀嚼機能 / 循環器・高血圧 |
研究開始時の研究の概要 |
日本人の主要な死因に悪性新生物と共に心疾患、脳血管疾患が含まれており、これら動脈硬化性疾患の予防の必要性はますます高まっている。近年、歯周病と動脈硬化との関連が議論されているが、咀嚼能力との関連についてはほとんど検討されていない。また、多くの口腔健康と動脈硬化との関連についての研究は横断研究であり、その因果関係については明らかとなっていない。そこで本研究は、都市部一般住民のランダムサンプルを対象とした前向きコホート研究より、歯周病と咀嚼能力の低下が動脈硬化に及ぼす影響、さらには脳卒中、心筋梗塞の発症との関係を縦断研究で明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
都市部一般住民を対象に、国立循環器病研究センターにおいて、基本健診ならびに歯科検診を行った。その縦断データをもとに口腔と全身の健康について解析を行った結果、以下のような関連を見出した。 1、男性において、咀嚼能率の低下は、メタボリックシンドローム罹患の危険因子となる可能性が示唆された。また、各構成因子について、男性では咀嚼能率と血圧高値、高中性脂肪血症、血糖高値との間に有意な関連が認められた。2、歯周状態の悪化が咀嚼能率低下の危険因子となる可能性が示唆された。3、喫煙が咀嚼能率低下の危険因子となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、歯周病と動脈硬化との関連が議論されているが、咀嚼能力との関連についてはほとんど検討されていない。また、多くの口腔健康と動脈硬化との関連についての研究は横断研究であり、その因果関係については明らかとなっていない。今回の縦断研究より、咀嚼能率の低下がその後のメタボリックシンドローム発症の危険因子となる可能性が明らかとなった。また、一方で、歯周状態の悪化、喫煙が、咀嚼能率低下の危険因子となる可能性が示唆された。以上より、歯科での歯周病予防に加え禁煙指導が咀嚼能率低下を予防し、咀嚼能率低下を予防することにより、メタボリックシンドロームの予防に寄与する可能性が示唆された。
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