研究課題/領域番号 |
19K19144
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
|
研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
一色 ゆかり 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教 (80736497)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | デジタル義歯 / 3Dプリンター義歯 / CAD/CAM / 3Dプリンター / 義歯 / デジタル |
研究開始時の研究の概要 |
CAD/CAM技術の飛躍的な進歩によって、クラウンや義歯製作のデジタル化が可能となり、今や歯科治療において、中心的手段になろうとしている。現在,クラウン・ブリッジ・インプラント治療については臨床応用されている一方で、義歯治療は未だ実用化には至っていない。 本研究では、ランダム化比較試験を立案し、CAD/CAM法で製作したデジタル義歯と従来法義歯を同一患者で新製を行い、臨床効果(満足度,咀嚼能力,咬合力)を明らかにすることで、デジタル義歯の臨床応用に向けたエビデンスの構築とその実用化を目指す。
|
研究成果の概要 |
今回,クロスオーバーランダム化比較試験を立案し,従来法義歯と3Dプリンターを応用したデジタル義歯の主観的評価,客観的評価,費用対効果を評価した結果,以下の結論を得た.主観的評価は,従来法義歯が優れてる項目がいくつか認められた。客観的評価は従来法義歯がやや高い値を示したが、有意差は認められなかった。費用対効果は、技工の人件費はデジタル義歯が少なくなったが材料費は診療室・技工室共に従来法義歯が少なくなった.試験終了後,20%の患者はデジタル義歯を好んで使用していることから,デジタル義歯は従来法義歯の完成度に近づいてきていることが示唆された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯科医療においてデジタル化の進歩は目覚ましく,歯冠修復やインプラント治療はすでに実用化が進んでいるが,義歯治療に関しては未だ実用化に至っていない.デジタル義歯は,従来法義歯に比べて,来院回数が減少するなど患者さんへの負担は少なくなる.更に,紛失時・災害時等にもデジタルデータを保存しているためすぐに対応できるなど,計り知れないメリットを有している.デジタル義歯と従来法義歯では臨床効果に違いがあるのかを明らかにし,臨床応用に向けたエビデンスの構築が求めらている.デジタル義歯は従来法義歯の完成度に近づいてきていることが示唆されたことは今後デジタル義歯実用化に向けた重要な意義を持つ結果と言える.
|