研究課題/領域番号 |
19K19147
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
首藤 崇裕 大阪歯科大学, 医療保健学部, 助教 (40804604)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | BMP-2ペプチド / RANKL結合ペプチド / インプラント / 骨芽細胞 / 破骨細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では新規インプラントの開発を目指しており、インプラント治療の長期的な成功のために、インプラントを支える周囲骨の形成と吸収の両面を制御し骨形成優位な環境を確実にもたらすことができる新たなチタン表面修飾法について検討を行う。臨床応用に繋げやすくすることを考慮し、骨形成を強力に促進するBMP-2のペプチドを合成し、また骨形成促進・骨吸収抑制能をもつW9ペプチドにも着目し、これらをチタン表面へ固定化させ、骨芽細胞と破骨細胞の分化に与える影響について検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、インプラント治療の長期安定性の向上に大きく寄与する表面修飾法の開発を目指し、新規合成BMP-2ペプチドとRANKL結合ペプチド(W9ペプチド)の骨芽細胞および破骨細胞分化に与える影響について検討した。その結果、新規BMP-2ペプチドは骨芽細胞の分化を促進し、W9ペプチドと併用することで相加的な影響を示すこと、またBMP-2ペプチドがW9ペプチドの破骨細胞分化抑制能を阻害することなく機能することが示唆された。チタン板表面にペプチドを固定化した場合も同様であった。したがって、これらのペプチドによって、チタン製インプラント周囲において骨形成優位な環境を作り出すことができると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
In vitroではあるが本研究結果より、新規合成BMP-2ペプチドとW9ペプチドの組み合わせは、より安価で安全性が高く、オッセオインテグレーション獲得や長期の予後に好影響をもたらす可能性も大きいことが予想され、口腔インプラント治療にとって非常に有意義と考えられる。 また、本固定化法の確立ができれば、チタンだけでなく、近年インプラント材料として脚光を浴びているポリエーテルエーテルケトン(PEEK)材やジルコニアなどにも応用でき、さらには整形外科領域におけるインプラント臨床応用にも展開できると期待される。
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