研究課題/領域番号 |
19K19164
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
今城 育美 九州大学, 歯学研究院, 助教 (40636552)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 口腔多発癌 / Field cancerization / エピジェネティック異常 / 遺伝子異常 / 遺伝子変異 / 粘膜病変 |
研究開始時の研究の概要 |
多発腫瘍の発症は Field cancerization(広域発癌)(Slaughter, 1953)の概念で説明され、近年の分子研究の発展によりメカニズムは分子学的に解明されつつある。しかし、治療への応用には至っておらず、生存率の向上もみられていない。本研究では、Field 形成と発癌に関与しうるゲノム不安定性およびエピジェネティック異常に着目し、口腔多発癌症例の臨床検体より Field cancerization の発症機構を解析する。
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研究実績の概要 |
本研究では、九州大学顔面口腔外科で保存している切除標本を利用して口腔多発癌の病態を解明し、治療法の改善および予後の改善を目的としている。現在、臨床データの収集は完了し、染色体不安定性(chromosomal instability; CIN)、マイクロサテライト不安定性(microsatellite instability; MSI)およびエピジェネティック異常について調査を行っている。 多発癌では初発癌の発症年齢が高く、発症部位は歯肉が多いこと、早期癌が多いこと、粘膜病変を併発する患者が多いこと、長期予後が悪いことに関してはこれまでの他の研究と同様の結果であった。さらに、多発癌の定義には入らない再発癌を生じるものが70.3%と非常に高かった。第二癌を発生したもののうち、第三癌以降が発生するものは29.7%と高いことも特徴であった。 多発癌患者を除く、原発巣に対する根治的手術療法を行ったもののうち、原発巣から2cm以内に再発を認めた患者において、粘膜表面に病巣の首座を有する「表層再発」では上記の多発癌の特徴と類似した特徴を持ち、関連が疑われた。 口腔多発癌の臨床病理組織学的特徴、口腔多発癌のリスク因子に関する検討、口腔扁平上皮癌の再発癌に関する臨床病理組織学的検討について現在英文雑誌に投稿準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
育児に伴う研究時間短縮、さらに現在妊娠中のため
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今後の研究の推進方策 |
保存しているパラフィン包埋切片より癌およびFieldを形成する粘膜上皮についてPIK3CA、CDKN2A、TP53、SMAD4、CCND1の遺伝子変異を免疫組織化学的染色にて評価する。対照としていた単発癌群では再発を認めるものを小分類し特徴を確認する。また染色体不安定性(chromosomal instability; CIN)、マイクロサテライト不安定性(microsatellite instability; MSI)およびエピジェネティック異常の検証も合わせて行う予定としている。
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