研究課題/領域番号 |
19K19166
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
合島 怜央奈 佐賀大学, 医学部, 講師 (30756143)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 口腔がん / 間葉系幹細胞 / 免疫療法 |
研究開始時の研究の概要 |
近年のがん治療は「手術療法」「化学療法」「放射線療法」に加えて、免疫細胞の制御を応用した「免疫療法」が目覚ましい発展をとげている。がんの形成・進展には免疫細胞・間質細胞など周囲微小環境が重要である。間葉系幹細胞(MSCs)は優れた免疫調節能を発揮し、腫瘍集積性や低免疫原性の特徴を有している。本研究ではMSCsの免疫調節能とがん組織の免疫抑制機構に着目し、「MSCsを基盤とした新しい抗腫瘍治療の開発」を目的とする。
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研究成果の概要 |
近年のがん治療は従来の手術療法、化学療法、放射線療法に加えて、免疫細胞の制御を応用した免疫療法が発展をとげている。間葉系幹細胞(mesenchymal stem cells; MSCs)は種々の免疫細胞の機能を調節し、優れた免疫調節能を発揮する。加えて、腫瘍集積性、低免疫原性の特徴を有しており、効率的かつ副作用の低い安全な治療が期待できる。本研究ではMSCsに強力かつ選択的な抗腫瘍性リガンドが発現し、サイトカイン刺激で高い発現誘導が可能であった。また、腫瘍免疫を賦活化するタンパク発現も確認された。以上より、MSCsは免疫応答を利用した新規の口腔がん治療の開発に繋がる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔がんの中には外科的切除が困難で、薬物療法や放射線照射に抵抗性を示すものが存在する。本研究によりMSCには口腔がんに対して直接的、また間接的な抗腫瘍効果を有する可能性が示唆された。幹細胞による免疫学的抗腫瘍効果という新しい視点に立った本研究は、免疫療法の新しい道筋をもたらす基礎的研究となりうる。
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