研究課題/領域番号 |
19K19171
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
喜名 美香 群馬大学, 医学部附属病院, 医員 (80578914)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 内臓脂肪型肥満 / 口腔癌 / 組織学的分化度 / BMI / 抗がん剤感受性 / 腫瘍微小環境 / PPAR-γ / 内臓肥満 |
研究開始時の研究の概要 |
過去に肥満や野菜摂取不足も癌の危険因子であることが報告され、肝臓癌や前立腺がんと内臓脂肪型肥満の関連が報告されている。いくつかの研究は癌の促進と進展においてPPARsが関与しており、一方では癌に抵抗してこれらの受容体に対して保護的な役割をする根拠を示している。しかし、肥満は癌患者の予後不良因子である理由についての科学的根拠はいまだ不明であり、口腔癌と肥満に関する報告は少ない。そこで、本研究は、①内臓肥満が口腔癌の発症に、どの様な形で関与しているのか、②脂肪組織中のPPAR-γが口腔癌の発症に関わるならば、どのような経路か、③内臓肥満患者は抗癌剤感受性に違いがあるのか、を明らかにする。
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研究成果の概要 |
抗癌剤耐性は癌の進展過程の一つである。肥満と抗癌剤感受性との関連を調査する目的で、口腔癌患者40名に対する後ろ向き研究を行なった。その結果、低中分化型腫瘍患者で高分化型の患者と比して有意に腫瘍が消失する割合が増加していた。BMIと組織学的分化度との相関を検討したところ、BMIが29以上の男性患者で低中分化型の割合が有意に高くなっていた。サイトカインの発現量をTCGAを用いて検討したところ、IL-6の発現量は低中分化型で高分化型と比して有意に高値を示した。 本研究は、肥満が口腔癌の発症に関与する経路を提示しており、将来的には術前化学療法などの患者選択において、有用な知見を与えると考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の社会的意義は、口腔扁平上皮癌患者が、内臓脂肪型肥満であるかそうでないかという、簡便な基準で術前の抗癌剤治療を施行するかしないかの判断材料となりうる可能性があることである。
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