研究課題/領域番号 |
19K19176
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
加藤 宏 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (10755036)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | iPS細胞 / 骨芽細胞 / 骨再生 / 末梢血 |
研究開始時の研究の概要 |
末梢血由来iPS細胞を応用した低侵襲な骨再生療法の開発を目指し、本研究ではその基礎的な知見を得る。まずはヒト末梢血の血液細胞からiPS細胞を樹立し、骨芽細胞誘導を行った後に骨芽細胞としての機能解析を行う。その後、誘導骨芽細胞を実験動物に対し、移植実験を行うことで生体内で骨形成能や骨伝導能を有するかの基礎的裏付けを得る。
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研究成果の概要 |
本研究はヒト末梢血血液細胞から樹立したiPS細胞を活用した低侵襲な骨再生療法の開発を目指すものである。本研究期間では、健常人の末梢血由来血液細胞からiPS細胞の樹立に成功し、骨芽細胞誘導を行うことができた。その後に行った動物実験はラットの頭蓋骨欠損モデルを使用した。足場材料はアテロコラーゲンを使用し、足場のみの移植群では骨新生がほとんどないのに対し、細胞・足場移植群では骨新生を確認することができた。組織学的な評価でも、新生骨はliving boneと考えられ、移植細胞は骨形成能を有することが示唆された。また、移植に伴う感染や腫瘍形成といった有害事象は認めなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに末梢血血液細胞由来iPS細胞から骨芽細胞誘導を行った報告はみられないことから、本研究では、末梢血血液細胞から樹立したiPS細胞を骨芽細胞誘導し、骨形成能を有することをin vitroおよびin vivoにて評価した。末梢血採取という比較的侵襲が小さく・簡便な手技にて細胞を取得し、それをiPS細胞とする方法は、幹細胞取得手技としては低侵襲な方法である。本研究方法を応用することで、外科処置が困難な小児患者においても適用が可能な低侵襲な骨再生療法の樹立が可能となる。
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