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口腔がんに対する腫瘍免疫を惹起できる新しい腫瘍溶解アデノウイルスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K19184
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分57060:外科系歯学関連
研究機関鳥取大学 (2020)
北海道大学 (2019)

研究代表者

鄭 朱蒙パトリック  鳥取大学, 医学部, 助教 (30801328)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2020年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワード腫瘍溶解アデノウイルス / ARE-mRNA / GM-CSF
研究開始時の研究の概要

腫瘍溶解ウイルス療法とは、がん細胞のみに感染するよう遺伝子を改変し、最終的にはがん細胞を死滅させる治療法である。今後、外科的切除、化学療法、放射線治療などと同様にがん治療法の選択肢の一つとなることが期待される。
本研究は腫瘍溶解アデノウイルスにGM-CSFの遺伝子を挿入したウイルスの開発を目的とする。GM-CSFには免疫細胞の一種である樹状細胞を活性化する作用がある。GM-CSFが挿入された腫瘍溶解ウイルスはがん細胞を死滅させ、さらに発現したGM-CSFによって活性化された樹状細胞がT細胞を活性化し、がんに対して免疫を得ることが期待される。

研究実績の概要

腫瘍溶解ウイルス療法とは、ウイルスの遺伝子を改変し、がん細胞に感染しがん細胞内で増殖することによって死滅させる治療方法の一種である。本研究ではアデノウイルスを改変した腫瘍溶解アデノウイルスにGM-CSF遺伝子を挿入し、腫瘍免疫を惹起できる新たな腫瘍溶解ウイルスの開発のための基礎検討をすることを目的としている。GM-CSFには免疫細胞の一種である樹状細胞を活性化する作用があることが知られており、申請者らはこれを腫瘍溶解ウイルスに組み合わせることでがん細胞を攻撃し、発現したGM-CSFによって活性化された樹状細胞がT細胞を活性化し、腫瘍免疫の獲得に至るのではないかと考えた。
令和2年度は、申請者らが開発した腫瘍溶解アデノウイルスAd+AUと各種変異アデノウイルス、及びGM-CSFの併用効果について検討した。このウイルスはAU-rich element(ARE)を持つmRNAの核外輸送及び安定化を応用しており、ARE-mRNAが安定化しているがん細胞では増殖することが可能である。
ヒト子宮頸がん細胞HeLa細胞・肺がん細胞A549・肝臓がん細胞HepG2に対し、Ad+AUとGM-CSFを併用し感染後の時間経過(1~14日)や濃度(0~100ng/mL)を検討した。その結果、同じウイルス力価でもGM-CSF濃度が高い系ではより効率的に細胞死を起こすことが明らかになった。また、Ad+AUは申請者らが挿入を予定している部位に変異を持つウイルスと比較した場合、同じウイルス量・同じGM-CSF添加量でより効率的に細胞死を引き起こすことが明らかとなった。これらは各種がん細胞においてAd+AUが各種変異アデノウイルスよりもより効率的に感染し増殖することを示しており、さらにGM-CSF濃度依存的にその効果は高まることを示唆する結果である。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-12-27  

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