研究課題/領域番号 |
19K19195
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
川崎 誠 鳥取大学, 医学部附属病院, 医員 (80816372)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | Maspin / squamous cell carcinoma / immunostaning / Subcellular localization / oral cancer / 口腔扁平上皮癌 / maspin / subcellular / prognosis / proliferation ability / 免疫染色 / oral carcinoma / 口腔癌 / 扁平上皮癌 |
研究開始時の研究の概要 |
maspin(mammary serine Protease inhibitor)は正常乳腺で発現し、乳癌培養細胞では発現が消失している腫瘍抑制遺伝子として発見された。培養細胞系や動物実験などでは核局在型maspinは癌抑制遺伝子とされているが、ヒト乳癌などのさまざまな組織で細胞質局在型maspinの発現は独立した予後不良因子であることが報告されている。本研究では、口腔癌の予後とmaspinの発現の関連性を明らかにし、質量分析によるmaspin核内輸送タンパクの探索を行うことにより、maspinが細胞質に局在化する機構の解明や細胞質局在型maspinが口腔癌の発生・進展に及ぼす影響を探索する。
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研究成果の概要 |
鳥取大学医学部附属病院歯科口腔外科にて口腔扁平上皮癌の手術を行った患者に対して予後調査を行い、Maspinの免疫染色を行いその局在について調査した。Maspinが細胞質に局在している場合他の患者と比較し有意に予後不良であった。また細胞株を用いてMaspinの局在を調査したところ、Maspinが細胞質および核で発現しているHSC4という細胞株で、Maspinの発現を抑えることで浸潤能が増殖した。この結果より細胞質および核に発現しているMaspinが腫瘍抑制的に機能していると考えられる。 これらの結果を各学会や論文として発表を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔扁平上皮癌においてMaspinと予後についての調査はいくらかあるが、その局在まで検討している文献は確認できなかった。他の癌腫では報告がある一方、口腔扁平上皮癌において細胞質に限局したMaspinが予後不良であることをわれわれが初めて報告した。 このことにより今後口腔扁平上皮癌の患者にMaspinの局在を調べ、Maspinが細胞質に限局した場合Maspinを抑制することのできる分子標的薬で患者の予後を改善できる可能性がある。
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