研究課題/領域番号 |
19K19196
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
藤田 佑貴 岡山大学, 大学病院, 助教 (10710220)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脱分化脂肪細胞 / フィルター法 / 脂肪組織由来間葉系幹細胞 / 骨組織再生 / 骨芽細胞 / 新規バイオマテリアル / 人工骨 / 3D-Printer |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの骨再生医療では間葉系幹細胞を用いた研究が主体であった。近年、脱分化脂肪細胞には間葉系幹細胞と類似した多分化能があるとされ、各再生医療への応用が期待されている。本研究は脱分化脂肪細胞を用いた新医療開発を想定した基礎研究である。その概要は脱分化脂肪細胞を基盤とした培養骨芽細胞株を樹立させ、3D-Printerを応用しcustom化した人工骨で喪失骨を再現し、両者を融合させるものである。精密に再現した人工骨に培養細胞を含有させ、自己生体への適合を向上させる事が可能な新規バイオマテリアルの開発が本研究の主目的である。本研究結果は骨再生分野において新たな革新的技術となり得る可能性を有している。
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研究成果の概要 |
本研究において脱分化脂肪細胞の最適な採取方法や間葉系幹細胞との骨芽細胞への分化能を比較検討することに取り組んだ。マウス脂肪組織中から採取した間葉系幹細胞と脱分化脂肪細胞との骨芽細胞分化能を石灰化培地で培養することにより検討したところ、両細胞ともに3週間後、アリザリンレッドに強陽性を示した。脱分化脂肪細胞と脂肪組織由来間葉系幹細胞の遺伝子レベルでの骨芽細胞分化への検討をRT-PCR法にて検討したところ、骨芽細胞への分化に関連するRunx2, Osteopontin, DLX5, Osterix, Osteocalcinについて脱分化脂肪細胞と脂肪組織由来間葉系幹細胞では同等レベルの発現を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脱分化脂肪細胞と脂肪組織由来間葉系幹細胞の遺伝子レベルでの骨芽細胞分化への検討を行った。人工生体材料(TCP)とともに脱分化脂肪細胞と脂肪組織由来間葉系幹細胞をマウス背部皮下に移植したところ、脱分化脂肪細胞は間葉系幹細胞と同等の骨組織誘導を人工生体材料内に認めた。本研究結果は、脱分化脂肪細胞が現在臨床応用されつつある間葉系幹細胞と同等の骨組織誘導能を有することを示しており、骨再生医療分野に置いて臨床応用可能であることが期待される。
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