研究課題/領域番号 |
19K19224
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
寺内 正彦 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (10781742)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | ポリロタキサン / 骨粗鬆症 / 破骨細胞 / ARONJ / 生体材料 / 口腔外科 / バイオマテリアル / 骨代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
骨粗鬆症患者に対するBP製剤は一般的な治療法であるものの、抜歯などを行った場合には、骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ)を誘発する危険性があるため、歯科領域での昨今の課題となっている。本研究では、複数の環状分子の空洞部に線状分子が貫通した超分子ポリロタキサン(PRX)に着目し、また、高脂血症治療薬として知られているSimvastatin(SV)には骨分化誘導能や破骨細胞分化制御能が期待されていることからをSV内包化することによる新規骨代謝薬としての開発に着手する。
|
研究成果の概要 |
ビスフォスフォネート製剤は顎骨壊死を誘発する可能性があり、骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ)が昨今の課題となっている。本研究では顎骨壊死を誘発しない骨粗鬆症薬の開発を目標とし、超分子ポリロタキサン(PRX)を用い、コレステロールを制御することでの破骨細胞の分化制御方法を立案した。RAW264.7細胞のRANKLによるコレステロール生合成能および破骨細胞分化に対するPRXの効果について検討し、結果としてPRXはRANKL誘発のコレステロール過剰摂取を抑制し、破骨細胞の分化制御が確認できた。このようにPRXは破骨細胞の過剰な活性に起因する骨粗鬆症やその他の骨欠損の治療に役立つ可能性がある。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨粗鬆症や抗がん剤治療として用いられているビスフォスフォネート製剤や抗RANKL抗体の長期投与患者に対する抜歯などの歯科治療は顎骨壊死を誘発する、すなわちARONJが昨今の問題となっている。超分子構造を有するポリロタキサン(PRX)はこの特異構造により破骨細胞の分化に関連するコレステロールを除去することにより、破骨細胞の分化制御能を有することが確認できた。今後、本研究を継続することでARONJを惹起しない骨粗鬆症薬の開発を目指す。
|