• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

無血清培養系での歯髄由来iPS細胞の未分化性の維持に関与する細胞増殖因子群の同定

研究課題

研究課題/領域番号 19K19233
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分57060:外科系歯学関連
研究機関広島大学

研究代表者

田口 有紀  広島大学, 医系科学研究科(歯), 専門研究員 (20735146)

研究期間 (年度) 2019-02-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードiPS細胞 / 単層無血清培養 / ヒトiPS細胞 / ヒト歯髄由来細胞iPS細胞 / 無血清培養
研究開始時の研究の概要

人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell:iPS細胞)は再生医療などさまざまな分野で注目されている。さらに単層無血清培養法は,フィーダー細胞を用いず,成分の明らかな無血清培地を用いる培養法であり,病原体や異種蛋白の混入の危険がなく,創薬開発,疾患研究や再生医療などにおいて貢献するものである。本研究計画では,ヒト歯髄由来iPS細胞の未分化性および多分化能維持に関与する細胞増殖因子群の同定を,細胞生物学的および分子生物学的に行うことを目的とする。

研究実績の概要

成分の明らかな単相無血清培養系にて、フィーダー細胞を用いず、医療廃棄物である健常人抜去智歯の歯髄組織を利用したヒト歯髄由来細胞から人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell:iPS細胞)を誘導し、その未分化性と分化多能性を維持している。しかしながら、その未分化性と分化多能性を維持する細胞増殖因子に関して、必要な因子を正確に解析することは非常に困難であるため、細胞増殖因子やその他のタンパク因子のスクリーニングに取り組んでいる。
単層無血清培養系にて、ヒト歯髄由来細胞からiPS細胞を誘導し、継代維持を行いながら、その未分化性と分化多能性の確認(Oct3/4,Sox2,Nanog,Esg1,DPPA2,Rex1などの未分化マーカー遺伝子の発現、Oct3/4,SSEA4などの未分化マーカータンパクの発現、免疫不全マウスでのテラトーマ形成能)を行った。また、細胞のコンタミネーションやDNA損傷などが起きていないかを確認するため、STR遺伝子型解析や染色体解析なども行った。さらに、FGF添加(Fgf2,Fgf2+TGF-β,Fgf2+アクチビン,TGF-β,アクチビンetc)もしくはFGF無添加条件にて、FGFの添加(添加濃度0, 0.1, 0.5, 1, 2, 5 ng/mlの調節,処理時間0~72時間など,と分化多能性(Nestin,βⅢtubulin,MAP2,SMA,AFP)の維持との関わりについて検討している。本年度は上記iPS細胞よりcDNAし、遺伝子発現プロファイルを網羅的にスクリーニングし、ヒトiPS細胞における未分化性と分化多能性の維持に関わる因子の探 索を行っていく。また、同細胞よりゲノムDNAを抽出し、超音波粉砕により断片化し、これらを網羅的にシーケンスすることによって、未分化性と分化多能性の 維持に関わる遺伝子の探索を行っていくための細胞数を確保しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者のCovid-19の感染にて培養の中止を余儀なくし、細胞の状態を維持し直すなど、想定外に計画が遅れた。

今後の研究の推進方策

前年度に引き続き、単層無血清培養条件下にてFGF添加もしくはFGF無添加条件にて培養維持したヒトiPS細胞より同細胞のTotal RNAからcDNAを合成し、 Cyanine3標識cRNA合成を行う。このラベル化したcRNAをマイクロアレイにて一色法ハイブリダイゼーションし、遺伝子発現プロファイルを網羅的にスクリーニン グする。発現因子を比較検討することによって、ヒトiPS細胞における未分化性と分化多能性の維持に関わる因子の探索を行う。 多方面からの検討としては、同細胞よりゲノムDNAを抽出し、超音波粉砕により断片化、EpiXlore TM(Takara)によりメチル化DNAを濃縮し、取得したDNA断片を 網羅的にシーケンスを行う。得られたリードをヒトゲノム参照配列にマッピングし、メチル化が異なる領域を検出する。その結果から、ヒトiPS細胞における高 メチル領域、脱メチル領域を網羅的に検索し、未分化性と分化多能性の維持に関わる遺伝子の探索を行う。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi