研究課題/領域番号 |
19K19235
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
三上 友理恵 九州大学, 大学病院, 助教 (70801661)
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研究期間 (年度) |
2021-03-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / 低メチル化 / エピジェネティクス / p63 / 脱メチル化 / 口腔癌 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔癌の5年生存率は90%を超えるが、転移を起こすと5年生存率が50%程度にまで低下する。そのため、転移を含めた悪性化のマーカーの同定およびその分子機構を応用した新規治療法が待望されている。申請者は最近、極めて悪性度の高い口腔扁平上皮癌患者の後発転移リンパ節において、転写因子p63を介したDNAメチル化機構の破綻と、エピジェネティクスの変化(DNA脱(低)メチル化)について明らかにした。その結果に基き、本研究は「口腔癌の悪性化におけるDNA脱メチル化の役割、および口腔扁平上皮癌細胞株におけるp63を介したDNAメチル化機構の解明」を目的とする。
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研究実績の概要 |
申請者は口腔癌における悪性化に関する指標およびその分子機構を明らかにすることを目的としている。極めて悪性度の高かった口腔扁平上皮癌(OSCC)患者の後発転移リンパ節において、KRT7の発現が上昇していること、DNA脱メチル化の亢進を認めること、p63の発現が低下していることをすでに見出している。また、OSCC細胞株においてp63をノックダウンするとDNA脱メチル化の指標である5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC) レベルが上昇し、脱メチル化することを明らかにした。また、OSCC患者の病理組織標本における脱メチル化の頻度の評価と転移との相関を臨床病理学的に検討している。また、極めて悪性度の高かった口腔扁平上皮癌(OSCC)患者の後発転移リンパ節において、p63の発現が低下している群との遺伝子の比較のためRNAシークエンスを行い結果を検討し、予後不良因子となる遺伝子の候補を決定している。予後不良因子となる遺伝子の決定ができれば、将来的に悪性化の抑制を期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
RNAシークエンスの解析に時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
RNAシークエンスの解析は終了し、予後不良因子となる遺伝子の候補を決定できているので、実際に細胞実験や動物実験を進め遺伝子を同定する予定である。
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