研究課題/領域番号 |
19K19238
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
田中 秀明 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (30738464)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | RCAS1 / プレシジョンイノムセラピー / うがい液 / メチル化 / プレシジョンイムノセラピー / OSCC / 腫瘍関連抗原 / 腫瘍マーカー / 口腔扁平上皮癌 / アポトーシス / 腫瘍免疫 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
癌関連抗原である RCAS1 は, 発現動態として細胞膜表面型と分泌型が存在する. 臨床的に複数の癌のバイオマーカーであり. 癌周囲のリンパ球にアポトーシスを誘導し, 免疫監視機構から回避して癌の進展に寄与する. 申請者らは. 口腔扁平上皮癌細胞株における RCAS1 発現を報告したが, OSCC 患者での RCAS1 発現の有無やアポトーシス誘導能は不明である. 本研究は, まず OSCC の臨床検体での分泌型 RCAS1 発現について解析し, バイオマーカーとしての有用性を検討する. また, RCAS1 の腫瘍免疫に及ぼす影響を解析し, 新規腫瘍免疫療法の標的分子としての有用性の検討を行う.
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研究成果の概要 |
口腔扁平上皮癌(OSCC)の臨床検体を用いて癌関連抗原である Receptor-binding cancer antigen expressed on SiSo cells (RCAS1)の発現について解析し、バイオマーカーとしての有用性を検討していたが、コロナ禍の影響により、患者の受診回数および接触時間が制限されて、検体数が不十分な状況となった。当初の計画から一部変更を行い、現研究と並行し、治療に入る前の検査の段階においてより簡便な検査法を確立させることにも着目し研究を進めてきた。我々はうがい液による簡便な検査法の確立に着手し、中でも遺伝子のメチル化を検出する手法での診断システムを検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
含嗽液中のがん抑制遺伝子のメチル化を調査することにより口腔癌や口腔癌の前駆病変である口腔潜在的悪性疾患の診断を行える可能性を示した。これらの口腔粘膜病変は臨床所見と病理診断には乖離が生じやすく、診療方針を決定するため侵襲を伴う組織生検が必須である。現状、口腔癌のスクリーニング検査として細胞診が行われているが、診断精度において特異度が高いものの、感度が低い問題がある。本研究の手法である含嗽液中のがん抑制遺伝子のメチル化を調査することは低侵襲かつ簡便である。そのため、将来的には口腔外科専門医でなくとも誰もが同様にサンプルを採取することができ、理想的な口腔管スクリーニング検査となり得る。
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