研究課題/領域番号 |
19K19244
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
糸瀬 昌克 昭和大学, 歯学部, 助教 (30806576)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 脂肪組織由来再生細胞 / 軟骨組織 / ADRCs / 肪組織由来再生細胞(ADRCs) / 硬組織再生 / ナノインデンテーション / 脂肪組織由来再生細胞(ADRCs) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、外科的手術や歯周疾患などで生じる顎骨欠損や、顎関節損傷による骨・軟骨欠損は、機能・審美障害によってQOL低下に影響するため、組織欠損の回復・改善は、口腔外科臨床の重要課題のひとつであり、脂肪組織由来再生細胞(ADRCs)を、歯科領域の硬組織再生療法へ応用することである。ADRCsは多分化能をもつなど幹細胞の特性を備えるほか、採取時の簡便性・侵襲の低さから、形成外科領域などにおいて再生医療の細胞ソースとして応用されており、本研究課題での頬部脂肪体などの脂肪組織中のADRCsを応用した顎骨欠損の再建、歯周疾患、顎関節損傷の改善に向けた新たな再生技術のとして有用である。
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研究成果の概要 |
骨・軟骨欠損の改善を目的に、脂肪組織由来再生細胞(ADRCs)による硬組織再生を検討した。ラット脂肪組織から単離したADRCsは、骨芽細胞様細胞あるいは軟骨細胞様細胞へ分化した。関節円板あるいは顎関節の損傷を想定し、半月板を部分切除したラット膝関節へADRCsを注入したアテロコラーゲンスポンジを移植した。スポンジ単体に比べてADRCsを注入したアテロコラーゲンスポンジを移植すると、軟骨様組織の修復が向上した。動的粘弾性試験から、再生半月板は高い強度と低い粘弾性を有することがわかり、本来の半月板に必要な構造と機能を保持した。ADRCsは、硬組織再生治療の細胞ソースになり得ることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脂肪組織から単離したADRCsは、骨芽細胞様細胞や軟骨細胞様細胞へと分化できる多分化能を有し、軟骨修復に大きく寄与した。骨髄などに比べ低侵襲かつ移植時に新鮮な細胞が十分量採取できるADRCsは、硬組織再生医療の細胞ソースとして有用と考える。
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